非常事態宣言の中、“いつもの薬”をもらうには~感染症専門医が解説 新型コロナウイルス

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4月20日のニッポン放送「DAYS」(月曜パーソナリティ:安東弘樹)に、日本感染症学会の専門医で東京歯科大学市川総合病院呼吸器内科の寺嶋毅教授が出演。新型コロナウイルス感染症の対策について番組リスナーからの質問に回答・解説した。

非常事態宣言の中、“いつもの薬”をもらうには~感染症専門医が解説 新型コロナウイルス

メモを取ることで行動を把握することが重要

東島衣里アナウンサー)つくば市にお住まいの“エロリーナ”さんです。「コロナウイルスの陽性反応があった方の日を追っての症状の経過を見聞きします。例えば、『4月3日、鼻水が出る』『4月5日、咳が出る』『4月8日、発熱』など。私は気管支が弱く年中咳をしているし、慢性鼻炎で年中くしゃみと鼻水が出ます。もし自分が陽性と診断されたらというのに備えて、自分の移動経路など他者と少しでも触れ合ったときにはメモしていますが、年中咳、鼻水、くしゃみが出る私の症状の経過は参考になるかわかりません。こんな私でも自分の移動経路など他者と少しでも触れ合った日時に加え、咳、鼻水、くしゃみが出た日時をメモしておいた方がいいのでしょうか」。

安東)これは難しい問題だと思います。こういった経路や日時の経過を追った方がいいのかどうか。寺嶋先生、いかがでしょうか。

寺嶋)ただいまの質問ですが、確かにもともとアレルギー性鼻炎や気管支喘息を持っている方は普段から鼻水や咳があったりしますから、新型コロナウイルスに万が一かかったときに、いつから始まったかというのはとても難しいケースがあります。もちろん風邪の症状とも似ていますから。ただ、いまは誰がかかってもおかしくないし自分がかかってもおかしくないという状況が地域によってもありますから、お話にあったように自分の行動をいつどうした、誰と話した、こういう接触があったというのはきちんと書いておくことで、もしかしたら自分はあのときかかったとか、万が一発症したときに誰と接したというのがわかるのでとてもいいことだと思います。加えて、普段ある鼻水やくしゃみに加えていつもとは違う倦怠感があるとか高い熱が出た時、においや味覚など普段とは違う症状に注意していただければと思います。

安東)現在のところいつもと変わらない状況ですか?

リスナー)一応くしゃみや鼻水、咳は出るのですが、いつもと同じような咳の仕方や鼻水の種類です。

安東)会った方などをメモするのは非常に有効とのことなので、できそうですか?

リスナー)普段と少しでも違ったときには特に注意してメモしておいた方がいいということですよね。わかりました。

安東)これは、誰もがやった方がいいことかもしれませんね。誰と接触したのか記録しておくことでかなり違いますものね。

非常事態宣言の中、“いつもの薬”をもらうには~感染症専門医が解説 新型コロナウイルス

“いつもの薬”をもらいたいが、病院に行くべきか……

東島)例えば、慢性鼻炎ということなのけれども、普段から飲んでいるお薬を病院に受け取りに行ったりだとか、通院したりということはいまもおありですか?

リスナー)はい、薬を飲んでいるのですが、病院へ行くのが怖くて行っていません。

安東)じゃあ、いまはお薬がない状態ですか?

リスナー)はい。

東島)こういう判断も難しいかと思うのですが、寺嶋先生、いつものお薬を貰いに行くのはいかがでしょうか。

寺嶋)現在は電話診療であるとか、あるいは混んでいない時間帯にマスク手洗いをして受診してあまり待たないようにする、処方箋だけいただいて帰るということもできますからそうしていただく手段もありますし、例えばいつもいただいているお薬でアレルギーのようなくしゃみや鼻水の症状が治まるのであれば、むしろいつも使われているお薬を飲んだ方が症状はなくなりますから、咳や鼻水が出たときにアレルギーの症状を既に抑えていれば違いがわかりやすいので、電話診療や処方箋だけ受け取るといったこともしてみてください。

安東)遠隔でもできるということですね。薬局にはいかなければいけないかもしれませんが。そういった方法もありますので。

リスナー)参考になりました。ありがとうございます。

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