1兆円では1桁足りない~国から地方自治体への交付金
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月22日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。国および各自治体の今後の新型コロナウイルス対策について解説した。
新型コロナウイルス~7都府県への緊急事態宣言から2週間
安倍総理)最低でも7割、極力8割、人との接触を控えてご協力をいただいている都道府県ですが、まだ地域によっては不十分なところもあり、より一層のテレワークをご協力いただきたいと思います。
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、政府が7都府県に緊急事態宣言を発令してから、21日で2週間となった。安倍総理は大型連休で地方への旅行を控えるなど、人との接触を8割削減するよう一層の協力を呼びかけている。
飯田)16日からは全国に宣言が拡大された新型コロナウイルス対応ですが、きょう(22日)からまた専門家会議で分析をするということです。この効果は数字に表れるまでタイムラグがあるということですが、高橋さんはどのようにご覧になっていますか?
高橋)2週間経ったので、効果が出ているデータがあれば、今週中にわかると思います。8割減らすということは、会った人間の数として、どのくらいの人と会っているかです。私はもう誰とも会っていません。削減率8割以上ですね。
飯田)家族以外とは会っていないという感じですか?
高橋)家族以外とは会っていません。
飯田)家からほとんど出ていない。
高橋)そうですね。だからコロナ太りになってしまいましたよ。
飯田)私もそうですね、それを言い訳にしているところもありますが。家から出なければ、かなりの削減は可能です。しかし、お仕事でどうしても外出しなくてはならないこともあります。
高橋)そこがポイントです。休業補償を徹底すると、削減率は10割に近くなります。そうすればあっという間に収束します。
国から地方自治体への交付金は10兆円必要
飯田)都道府県によって額や制度の差がありますけれども、休業要請をした8割くらいは、何らかの形で補償するということです。財源が問題になると言われていますが、いい方法はありますか?
高橋)国ですよね。東京以外の自治体では、十分な補償はできません。国から地方自治体へ配る交付金が1兆円です。でも1兆円では足りなくて、10兆円くらいあれば十分にできます。10兆円というのは簡単な数字でして、国債買い入れ枠が60兆円余っているので、それを使うとすぐに財政負担なしでつくれます。
飯田)首長さんによっては、地方で地方債を出すというところもあります。これを日銀に「何とかしてくれ、そうすればこちらでも財源を確保できるのに」と、大阪の松井市長、吉村知事がツイートしています。この仕組みはどうですか?
高橋)いちばん簡単なのは、国が地方交付税を配ることです。地方債を買ってもらっても、それを中央銀行からまた戻さないといけないので、それなら国が地方にお金を配って自由に使ってもらう方が簡単です。
飯田)新しいことをやるよりは、既存のスキームのなかで流した方がスムーズですよね。
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