「命 対 経済」ではなく総合的視野が必要~10万円給付などコロナ対策の補正予算が成立

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月29日放送)に東京外国語大学教授で政治学者の篠田英朗が出演。新型コロナウイルスの緊急経済対策を盛り込んだ今年度補正予算成立について解説した。

令和2年度補正予算案が全会一致で可決した参院予算委員会=2020年4月30日午後、国会・参院第1委員会室

平時とは違うため、きっちりとした予算では破綻していまう

参院予算委員会は30日、新型コロナウイルスの経済対策を盛り込んだ2020年度補正予算案について全会一致で可決した。

飯田)お金がいますぐ必要という方は多いわけで、ここまでのブレーキの踏み方、ここまで経済をとめるということは、これに対して是非があまり議論されないままここまできている感じがあります。実際やってみるといろいろなところに影響が出るというのを、みんな肌身で感じていますね。

篠田)「はじめての経験」「わからないウイルス対策」という一般論に加えて、目的が定まっていないところがあるのも否めません。よく「命 対 経済」という構図にされるときがありますが、予算編成の面では救済策と経済振興、一緒に行わなければいけません。これは誰かがさぼっているからではなく、ある程度総合的に視野に入れなければいけません。やっているとこんがらがってきて焦点がぼやけて見えてくるところをどう整理するかが大枠の問題だと思いますね。

飯田)この補正予算案をみると当座の手当てというところで10万円の給付だったり中小企業向けの持続化給付金だったり出てきます。一方で「Go To キャンペーン」みたいな、いま人動かしたいのか?というのと一緒になってしまっているのが整合性取れない感じがしますよね。

篠田)本当にすべてを同時に行うわけではなくてあくまでもいまは予算を組むということでしょうけど、どういう計画でどの順番でやるかは、この先は様子を見させてくださいということなので、大変な状況ですよね。

飯田)様子を見させてくれとしか言えない、まだ出口戦略まで行きつかない、というか予測で話してはいけないというのが政府側にもあるのですか。

篠田)本来予算はきっちりしてればしているだけ素晴らしいです。しかしこの状況のなかできっちりさせても、やがて破綻することもあるので、この塩梅は平時と違うものが求められます。ここは不用意に変なことを言って妨害するのはよくないですが、だからといって緩いのもよくないです。国民にもきっちり説明しながら見定めていく作業は大変だと思います。

飯田)たしかに足元で、きょう感染者が何人出たとか(情報が)怒涛のように押し寄せると、全体を俯瞰で見てこの先どうなるというのまで議論が行き着いていない感じがありますよね。

篠田)1日当たりの新規感染者数で一喜一憂して、「月曜日が毎週少なくなるのを何とかしろ」と言われても、保健所はただでさえ大変なので「もっと働けと言われても……」というような混乱した状態です。1週間先も誰もみていない状況のなかで1年後みるという作業、これ政治家ですからやってもらわないといけませんが簡単ではないことを我々も理解しなければいけません。

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