『パヴァロッティ 太陽のテノール』人生を愛する天才、その輝かしき日々

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第894回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、9月4日公開の『パヴァロッティ 太陽のテノール』をご紹介します。

『パヴァロッティ 太陽のテノール』人生を愛する天才、その輝かしき日々

『パヴァロッティ 太陽のテノール』

太陽のようにまばゆい歌声と笑顔 ルチアーノ・パヴァロッティの初ドキュメンタリー映画

アルバムの売上総数1億枚、観客動員数1000万人超えという驚異の記録を残し、“神の声”を持つと言われたイタリアの天才オペラ歌手、ルチアーノ・パヴァロッティ。

2007年に亡くなってからも世界中から愛され続ける彼の歌声と演技は、なぜ、これほどまでに多くの人々を虜にしたのか……。

パヴァロッティの生涯に迫った初のドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』が公開となりました。

『パヴァロッティ 太陽のテノール』人生を愛する天才、その輝かしき日々

『パヴァロッティ 太陽のテノール』

『パヴァロッティ 太陽のテノール』のあらすじ

1995年、ブラジル。憧れのテノール歌手エンリコ・カルーソが100年前に歌ったオペラハウス<テアトロ・アマゾナス>で、プライベートで歌うルチアーノ・パヴァロッティの姿をホームビデオが捉えている。

世界初公開となる貴重な映像を皮切りに、「ラ・ボエーム」「トスカ」など絶頂期のパフォーマンス。「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」をはじめとする名曲を、ホセ・カレーラス、プラシド・ドミンゴと結成した<3大テノール>で競演した伝説のステージ。

故ダイアナ妃との交流やボランティアといった幅広い活動、そしてU2のボノとの友情。<人生を愛する天才>の生き様と、奇跡の歌唱力よりもさらに高い人間力が、次々と明らかになって行く……。

『パヴァロッティ 太陽のテノール』人生を愛する天才、その輝かしき日々

『パヴァロッティ 太陽のテノール』

『パヴァロッティ 太陽のテノール』のみどころ

本作を手がけたのは、アカデミー賞に輝く巨匠ロン・ハワード監督。映画全編の構造を3幕のオペラとして捉え、「パヴァロッティの人生とは何か?」という疑問をベースに映画を構築して行きました。

なかでも圧巻なのは、先述のU2・ボノをはじめ、新たに撮影されたインタビュー映像の数々。その顔ぶれはオペラ・クラシック界のスターをはじめ、パヴァロッティのマネージャーやエージェント、前妻、2番目にして最後の妻、3人の娘、さらには愛人までもが彼の素顔を告白。

どのオペラよりもドラマティックなパヴァロッティの人生が浮き彫りにされて行きます。

『パヴァロッティ 太陽のテノール』人生を愛する天才、その輝かしき日々

『パヴァロッティ 太陽のテノール』

パヴァロッティの代名詞とも呼べる<人類史上最高の歌声>を再現したのは、『愛と哀しみの果て』『ラスト・オブ・モヒカン』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で3度アカデミー賞に輝いた録音技師、クリストファー・ジェンキンズ。

伝説のアビー・ロード・スタジオで、彼の卓越した技術によって、ドルビーアトモスの最新の多次元音響技術を駆使し、さまざまな環境で歌うパヴァロッティの声と、リアンプしたオーケストラの曲とがサウンドトラックに取り込まれました。

<ハイC>と呼ばれる高音を軽々かつ優美に空へと放つような音域と、力強く芳醇な声量を、魔法のように蘇らせています。

名曲を見事に歌い上げるパヴァロッティのパフォーマンスを、映画館の極上の音響システムで堪能できる、絶好の機会。至福の体験を、是非、スクリーンで。

『パヴァロッティ 太陽のテノール』人生を愛する天才、その輝かしき日々

『パヴァロッティ 太陽のテノール』

<作品情報>

『パヴァロッティ 太陽のテノール』

2020年9月4日(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督:ロン・ハワード
スーパーバイジング・プロデューサー:マーク・マキューン
製作総指揮:マリオ・ジャナーニ、ロレンツォ・ミエーリ、ロレンツォ・ガンガロッサ、デヴィッド・ブラックマン、ディコン・スタイナー、ガイ・イースト、ニコラス・フェラル
脚本:マーク・モンロー
編集:ポール・クラウダー
録音:クリストファー・ジェンキンズ
製作:ナイジェル・シンクレア、ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード、マイケル・ローゼンバーグ、ジャンヌ・エルファント・フェスタ
出演:ルチアーノ・パヴァロッティ

■インタビュー登場人物:
アンドレア・グリミネッリ〈フルート奏者〉
プラシド・ドミンゴ〈テノール歌手〉
アンジェラ・ゲオルギュー〈ソプラノ歌手〉
キャロル・ヴァネス〈ソプラノ歌手〉
ヴィットリオ・グリゴーロ〈テノール歌手〉
マデリン・レニー〈ソプラノ歌手〉
ズービン・メータ〈指揮者〉
アンヌ・ミジェット〈ワシントンポスト紙・オペラ批評家〉
ハーバート・ブレスリン〈マネージャー〉(1967年-2003年)
テリ・ロブソン〈マネージャー〉(2003年-2007年)
ユージン・コーン〈ピアニスト・指揮者〉
ジョゼフ・ヴォルピ〈MET〉(1966年-2006年)
ハーヴェイ・ゴールドスミス〈コンサート・プロモーター〉
マイケル・クーン〈ポリグラム〉(1978年-2006年)
ランラン〈ピアニスト〉
ホセ・カレーラス〈テノール歌手〉
ディコン・スタイナー〈デッカ・レコード〉
ボノ〈U2〉
ニコレッタ・マントヴァーニ〈妻〉
アドゥア・ヴェローニ〈前妻〉
ロレンツァ・パヴァロッティ〈娘〉
ジュリアーナ・パヴァロッティ〈娘〉
クリスティーナ・パヴァロッティ〈娘〉

(C)2019 Polygram Entertainment, LLC - All Rights Reserved.
原題:Pavarotti
公式サイト https://gaga.ne.jp/pavarotti/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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