ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月16日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。IOCバッハ会長が東京五輪の延期後、初来日したニュースについて解説した。
バッハ会長来日~菅総理、小池都知事と11月16日会談
国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が、東京オリンピック・パラリンピックの延期が決まってから初めて来日した。11月16日、菅総理や小池都知事と会談し、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかで、2021年の東京大会の準備状況などについて意見を交わす見通しである。
東京オリンピック・パラリンピック開催に関する日本の体制の2つのチェック・ポイント
飯田)今回の来日で、「大会の中止については議論しない」と既に明言をしているようです。
須田)状況がまだ流動的なものですから、そのような議論については「不適切」ということになったのでしょう。しかし、その辺りを無視することはできません。どのような体制で新型コロナ対策をするのか。まず1点目は、例えばハワイのように、「出国国の陰性証明があればノーチェックで入国できる」という状況をどこまでつくれるのか。日本と外国の2国間でどの程度広げられるのか。もう1つは、空港の検疫体制です。入国者が少ないということもありますが、現在、空港での検疫体制は拡充されていて余裕がある状況です。これがオリンピック・パラリンピックが開催されたときに、どういう形で機能して行くのか。そして、どの段階から普及するのかは見通せませんが、ワクチンについてです。「来年(2021年)の開催時期には普及しているのではないか」ということも、前提に考えて行くのではないかと思います。
大きく改善されている空港の検疫体制~第3波にどう対応するか
飯田)ワクチンに関しては、治験がどう進んで行くのかも含めて、いいニュースが出たり、また頓挫したものが出たりということが続いています。
須田)意外と取り上げられていないのですが、空港の検疫体制については、かなりスピーディーに対応ができるようなので、その辺りの期待は大きいのかなと思いますね。
飯田)諸外国、また国内を見ても、第3波と呼ばれるものが始まっていて、ヨーロッパやアメリカはかなり増えていますよね。
須田)一部では、「感染力が変異して強まっている」という論文が出ていますが、それが重症化、または死者数とリンクしているかというとまた別ですから、今年(2020年)の春先や夏の状況とは、ウイルスの特性が変わって来ているのかなと思います。
飯田)一般的に感染症は、第1波のときがいちばん免疫がない状態なので、感染力も強いと。その後、毒性の部分は段々薄まって行くというような説もあります。
須田)感染力の強まりと毒性の強まりがリンクしていないのであれば、例えばロックダウンを取る必要があるのかというところにもつながるのではないでしょうか。ただ、オリンピックはさておき、国内の体制として、菅政権の大きな特徴は「経済を回して行く」というところに軸足があります。
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