【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第965回】
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。
今回は、1月8日から公開の『おとなの事情 スマホをのぞいたら』をご紹介します。
他人事ではいられない……スマホの存在が、おとなたちを翻弄する!?
7人の男女が集まった食事会で、スマートフォンの通話やメールの履歴をさらけ出すゲームをきっかけに、夫婦や友人にさまざまな疑惑が巻き起こって行く様を描いたワンシチュエーションコメディ『おとなの事情』。
ウィットに富んだ会話とエモーショナルなストーリー展開で、本国イタリアをはじめ世界中で大ヒットを記録したこの映画は、何と世界18ヵ国でリメイクされています。
その日本版となる『おとなの事情 スマホをのぞいたら』が、ついにお披露目となりました。
『おとなの事情 スマホをのぞいたら』のあらすじ
月蝕の夜。一軒家のカフェレストランを訪れた、3組の夫婦とひとりの独身男性。
メンバーは、セレブの六甲夫婦、倦怠期の園山夫婦、新婚の向井夫婦、そしてモテない独身男の小山三平。彼らはある出来事がきっかけで年に一度集まり、友情を育んでいた。
ところがある参加者の提案で「スマホに届くメールと電話の内容をすべて、全員に公開する」というゲームを始めることに。
「後ろめたいことなど何もない」と言いながらも、自分のスマホが鳴らないことを願うばかりの参加者たち。何故ならば、そこにいる誰もが“絶対に知られたくない秘密”を抱えているからだ。
次々に届く通知音、そして着信音。テーブルの上に置かれたスマホが反応するたびに、戦々恐々とする7人。やがてパーティーは、想像を絶する修羅場へと化して行き……。
『おとなの事情 スマホをのぞいたら』のみどころ
主演を務めるのは、東山紀之。ストイックな役どころに定評のある彼ですが、本作では物語を牽引する“最大の秘密”を胸に秘めた冴えない独身男を妙演。振り切った演技で、新たな顔を見せています。
共演には、益岡徹、田口浩正、木南晴夏、淵上泰史といった演技派俳優たちが集結。そして鈴木保奈美と常盤貴子という2大女優が奇跡の共演を果たしているのも、大きな見どころではないでしょうか。
丁々発止のやり取りの果て、“嘘”と“告白”が交錯し、日本人ならではの“本音”と“建前”のバランスが崩壊して行く様を、見事なアンサンブルで演じきっています。
オリジナルとなるイタリア版は、本作と同じ1月8日から1週間限定で新宿シネマカリテにて上映が決定。またフランス・ベルギー版リメイク『ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~』や韓国版リメイク『完璧な他人』はデジタル配信されているので、見比べてみるのも一興です。
ちなみに、各国のリメイク版に共通するのは「7人の男女がスマホの秘密をさらし合う」というイタリア・オリジナル版の設定のみで、それぞれ異なる展開や結末が用意されているのですが、はてさて、日本版『おとなの事情 スマホをのぞいたら』の結末は……?
それは是非、映画館でお楽しみ下さい!
<作品情報>
『おとなの事情 スマホをのぞいたら』
2021年1月8日(金)から全国ロードショー
監督:光野道夫
脚本:岡田惠和
原作:映画“Perfetti Sconosciuti”
音楽:眞鍋昭大
出演:東山紀之、常盤貴子、益岡徹、田口浩正、木南晴夏、淵上泰史、鈴木保奈美、室龍太(関西ジャニーズJr.)、桜田ひより
撮影:須藤康夫
映像:佐藤隆彦
照明:海保栄吉
録音:渡辺丈彦
美術:吉田敬
デザイン:荒川淳彦
記録:荒澤志津子
編集:涌井真史
VFXスーパーバイザー:石井教雄
選曲:谷口広紀
音響効果:西垣尚弥
助監督:佃謙介
制作担当:横澤淳
ラインプロデューサー:武石宏登
協力:XPERIA
製作総指揮:ウィリアム・アイアトン
プロデューサー:上木則安、栗原美和子、山崎淳子
製作・配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
制作プロダクション:共同テレビジョン
(C)2020 Sony Pictures Entyertainment(Japan)Inc.All rights reserved.
公式サイト https://www.otonanojijo.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/