コニカミノルタジャパンの働き方改革~フリーアドレス実現のために決行した「保管文書ゼロ」

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)にコニカミノルタジャパン株式会社リレーションマネージメント統括部、統括部長の今井隆広が出演。自社でのフリーアドレスの障害となった紙をなくすために行った「保管文書ゼロ」計画について語った。

今井隆広

黒木)今週のゲストはコニカミノルタジャパン株式会社のリレーションマネージメント統括部、統括部長の今井隆広さんです。今週は働き方改革をテーマに伺っております。今井さんが会社の働き方改革を進めるなかで、大きな課題となったのは紙の文書ということですが、紙の文書の何が固定席をつくってしまったのですか?

今井)フリーアドレスを実行したときに、席が固定化してしまう問題を探って行くと、紙にあたります。そして、その根本にあるのは、固定化している社員の業務内容でした。営業職や企画部門はフリーアドレス化を進めることができました。固定席になっているのは管理系と呼ばれる業務部門や法務、財務です。そういう部門の方々は、どうしても固まってしまいます。しかも同じ席に座ります。これをトップダウンで「君たちもフリーアドレス化してください」と言ったときに、はじめて反発されました。

黒木)反発されたのですね。

今井)「意図はわかるが私たちがそれをすると仕事が止まる」と言うのです。仕事は紙をリレーするイメージで、受け付けた書類を次の部署に回して、それを受け取った部署が書類を登録したり、違う伝票を切るという作業になります。そういう文書のリレーは紙を使って行われているので、「どこに座っているのかわからないと渡せず、業務できません」と言われました。それはその通りで無理だとなりました。しかし、だからと言ってあきらめることはできませんので、紙のオペレーションを見直すことにしました。固定化したところで人が働くのは紙がそこにあるからです。そこに紙がなかったら、その人もどこにでも座って自由に仕事ができます。「その紙をどうしたらなくせるか」、「保管文書ゼロ」にできるかを、当時の経営と私の方でやってみることになりました。その紙が「どこから生まれてどこに運ばれて、どこで終わるのか」をしっかりと追いかけ、計画的に「保管文書ゼロ」を目指しました。

黒木)できたのですか?

今井)できました。ペーパーレスを本当にやると非効率的になります。外から入って来る紙がどうしてもあるからです。仕入れ先に「伝票を電子でください」とは言えない部分があります。入って来た伝票は何らかの処理をしなければいけません。それをペーパーレスにしようとすると、すべての紙をスキャンして、1個1個のデータに名前を付けてしかるべき場所に格納するという作業を、すべての紙にしなければいけません。税務関係のものなど、書類として保管しなければいけないものもあります。保管義務があるのかないのかという軸で1つ切ります。もう1つは閲覧頻度が高いか低いかです。閲覧頻度が高くて保管義務がある紙は、電子化しておかないと不便です。逆に閲覧頻度が低くて保管義務のない紙をわざわざスキャンする必要はありません。それは捨ててしまってもかまわない。そう考えると、紙とうまく付き合って行くことができます。そこだけでもずいぶんと紙の整理がつきます。

黒木)とにかく処分なさった紙が東京スカイツリーよりも高かったそうですね。

今井)移転時に本社から出た紙だけでそれだけありました。

黒木)なるほど。

今井)日本中の紙の調査をしました。その結果は何と4500ファイルメーターと言われています。ちなみに1ファイルメーターは紙を1万枚積んだ高さです。4500ファイルメーターは富士山より高かったのです。日本中の保管文書を重ねた高さです。気が遠くなりますね。

今井隆広

今井隆広(いまい・たかひろ)/コニカミノルタジャパン株式会社 リレーションマネージメント統括部・統括部長

■広告代理店でマーケティング等のプロモーション企画営業を10年行ったあと、大手ソフトウェアベンダーにて新規事業の企画、セールスから経営企画まで部門責任者として幅広く活躍。東証一部へのIPOにも貢献。
■2014年、コニカミノルタジャパンに入社。さまざまな業務プロセス改革を行い、社内保管文書ゼロ化のプロジェクトリーダーとして「働き方改革」の実現に貢献。
■その後、「働き方改革」にまつわる各種講演活動を全国で実施。「いいじかん設計」プロデュースにも関与し、現在は広報・EC・イベント・CR部門統括責任者として勤務。

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