お風呂場での急激な温度変化に注意……ヒートショックの対策を医師が解説

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医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が2月4日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。急激な温度変化によってさまざまな病気を引き起こす現象、ヒートショックについて解説した。

お風呂場での急激な温度変化に注意……ヒートショックの対策を医師が解説

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

飯田浩司アナウンサー)ヒートショックというものは、どういった概念なのでしょうか?

森田)体の周囲の温度が急激に下がると、血管が急に収縮します。これによって血圧が上がってしまって、心臓や血管の疾患が生じるのが、ヒートショックだと言われています。血圧が乱高下すると、脳出血、大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞など、さまざまな病気の引き金になることがわかっています。特に冬のお風呂場は気をつけなくてはならず、ヒートショックなどの入浴に関する死亡者は、年間1万9000人で、交通事故死の4倍も高いという報告があるのです。

飯田)相当な数の方が亡くなっていらっしゃるということは、やはり冬のお風呂場は危険なのですね。

森田)特に1~2月に心筋梗塞や脳卒中などの血管トラブルが多くなるというのも、ヒートショックという寒暖差によるものだと考えられています。

飯田)ヒートショックが生じる仕組みを、詳しく教えていただけますでしょうか?

森田)体のなかにはいろいろな神経があって、例えば運動をつかさどる運動神経、触感や温度などを感じる感覚神経。そしてそれとは別に、自律神経というものがあります。自律神経は、我々の意志とは無関係に、内臓や血管の働きを調整しているのです。自律神経には交感神経といって、アクセルのような働きをするものと、副交感神経というブレーキのような働きをするものがあります。寒いとアクセルの神経である交感神経が働いて、血管が縮みます。逆に暖かいと、ブレーキの神経である副交感神経が働いて、血管が広がるのです。

血管が丈夫な若いうちは、寒暖差が生じても自律神経のバランスが上手く行っていて、血管がしなやかに収縮したり広がったりするのですが、年齢とともに血管が老化して硬くなって来ます。そうすると、自律神経が働いても、上手くしなやかに血管が収縮しませんので、それによって血圧が急に上がってしまい、最終的には血管が破れてしまうといったことが起こるのです。

新行市佳アナウンサー)日常生活においては、どのようなことに気をつければいいでしょうか?

森田)いちばん怖いのはお風呂場で、浴室に入るときです。暖かいリビングから寒い脱衣場や風呂場、そしてさらに温かい湯船へ。この急激な温度変化は非常に危険です。対策としては、お風呂に入る5~10分前に湯船の蓋を開けてお風呂場を温めておくか、あるいはシャワーを湯船にかけて、お風呂場を温めるといった方法があります。脱衣所を温めておく方法としては、最近は脱衣所やトイレ用の人感センサー付きの暖房器具などもあるそうです。飯田さんは、お風呂場で何か注意されていることはありますか?

お風呂場での急激な温度変化に注意……ヒートショックの対策を医師が解説

新行市佳アナウンサー、飯田浩司アナウンサー、森田豊氏

飯田)私の家では、冬の時期は子どもが寒がるので、浴室暖房を付けています。

森田)それはいいことですね。お子さんはそれほど心配ないかも知れませんが、飯田さんにとってはとてもいいことだと思います。あとは、何といっても朝のゴミ出しです。新行さんは、どのようにゴミ出しをしていますか?

新行)朝早い時間にゴミを出すので、誰にも見られないからと思って、パジャマのままでゴミ出しをしてしまいます。

森田)それだと寒いですよね。まだ若いからいいのかも知れませんが、やはりこれからは、厚着をしてゴミ出しをしていただきたいと思います。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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