感染力と重症化率の高い変異株に置き換わって行く可能性がある……新型コロナウイルスの今後

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東京都医師会副会長で「平成立石病院」理事長の猪口正孝氏が3月24日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。今後さらに警戒して行くべき、新型コロナウイルスの変異株について解説した。

国立感染症研究所が分離に成功した、英国から報告された感染性の増加が懸念されるSARS-CoV-2新規変異株VOC-202012/01 国立感染症研究所HPより(https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/virology/10097-virology-2021-1.html)

飯田浩司アナウンサー)新規感染者数が減っていない状況の一方で、変異株のお話がいろいろと報じられております。さまざまな型があるとも言われており、拡大が心配されているところですが、警戒すべきはどういったものですか?

猪口)これはマスコミでも流れている情報ですが、イギリス株、南アフリカ株、ブラジル株といったものも日本に入って来ているということで、警戒しなくてはいけません。特にイギリス株は、すでにヨーロッパを席巻してしまっています。それを考えると、いちばん初めに発覚して日本で多く確認されているという点でも、イギリス株は相当注意しなければならないでしょう。

飯田)毒性や感染力についてもいろいろ分析されていて、諸説ありますが、どう見ればいいでしょうか?

猪口)感染力は70%増加、重症化率は60~65%増加といった情報がありますが、それが確かなのかどうかよりも、「そうである」と考えて備えなくてはいけません。変異株のウイルスが拡がったときには、この感染力と重症化率を恐れて、対策を考えなくてはいけないのだと思います。

飯田)変異株がどの程度拡がっているかについて、どこまでつかめているのでしょうか?

猪口)はっきりとはわからないのが現状です。例えばイギリス株や南アフリカ株といった変異株を狙ったような検査で、かつ全数検査ではないというところがスクリーニングになって来るのです。全数検査をすれば、ある程度の実態が見えて来ますが、全てのゲノムを解析するのは大変です。今後どうして行くかは考える必要があると思います。

飯田)感染力も重症化率も増えると言われていますが、一方で、いままでと別の症状が出る可能性はありますか?

猪口)症状はほとんど同じだと思いますが、重症化率が高いということは、大丈夫だと思われていた30~40代の方たちが大きく症状を出して来る可能性もあります。また、高齢者の死亡率も上がる可能性がありますよね。

新行市佳アナウンサー、猪口正孝氏、飯田浩司アナウンサー

飯田)いままでであれば、自宅療養やホテル療養で済んでいた方たちが入院するようなことも、容易に考えられるのでしょうか?

猪口)そういうことです。同じ1000人の患者さんが1日に出現したとしても、重症化率が60%増と仮定した場合、医療に対する負荷が1.6倍になります。加えて、感染力の強いウイルスが従来株を駆逐するわけではないのですが、どんどん置き換わって行きます。感染力が強いためにどんどん拡がって行くので、そのうち全部がこの変異株になるというイメージでいなければいけません。

飯田)変異株に関しては、ヨーロッパが先行事例ということになりますか?

猪口)先行事例としては、イギリスもフランスも、いろいろなところが変異株に置き換わっているということで、相当苦労なさっているようですね。

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