東京都医師会の進める職域接種~産業医のいない、中小企業への協力
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東京都医師会災害医療研修部会部会長で「平成立石病院」副院長の大桃丈知氏が7月2日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。東京都医師会が進める新たな職域接種構想について解説した。
産業医のいない、従業員が50人に満たない企業への協力~東京都医師会の進める職域接種
飯田浩司アナウンサー)職域接種については、6月21日から大規模な会社や学校などで始まっています。かねてから、大企業優遇ではないか、小さな企業はどうするのだということが言われていましたが、東京都医師会が構想している職域接種はどういうものになりますか?
大桃)東京都医師会は、大規模な企業ということではなく、従業員が50人に満たず、産業医の先生と直接つながりがないような企業さんにこそ、協力させていただくべきではないかということで、尾﨑会長を中心に進めさせていただいているところです。
飯田)これは医師会だけでやるわけではないのですよね?
大桃)今回のものに関しては、「四師会」と言われる歯科医師会、薬剤師会、看護協会の方々にもご協力をいただいて、なし得るものであります。
接種券がなくても接種できる
飯田)職域接種となると、基本的に接種券がなくても会社が管理するので、あとから接種券を持って来てもいいということですが。
大桃)そうですね。
飯田)今回のこれも。
大桃)同じような扱いで大丈夫です。とにかくワクチンを早く接種していただくということに重きを置きたいと思います。
有事には、さまざまな立場や職能を持った人が、一致団結して同じ目標に取り組まなくてはいけない
新行市佳アナウンサー)ワクチン接種をするにあたって、歯科医師、薬剤師、救急救命士などいろいろな立場にいらっしゃる方が、一致団結してワクチン接種をするというのは、いままで前例のないことだと思うのですが。
大桃)有事のときには、いろいろな立場や職能を持った人が、一致団結して同じ目標に取り組まなくてはいけないわけです。今回、ワクチン接種を最後までやり遂げるためには連携が大事ですし、それを日々続けることによって連携がより強固なものになり、またいつの日かこの経験が役立つ日が来るのではないかと思っています。レガシーにしたいですよね。
飯田)コロナ対策の最前線に立つ大桃先生から、リスナーの皆さんへのメッセージをお願いいたします。
大桃)いま、皆さんは大変な時期で、これまで、いろいろなことを我慢していらっしゃったと思いますが、ようやくゴールがうっすらと見えて来ました。いま我々にできることは、感染を拡大させないこと、ワクチンを打てる人はワクチンを打ち、集団免疫を獲得すること。そして、それがなし得た暁には、オリンピック・パラリンピックも無事開催され、2025年には、大阪で万博も予定されています。それに向け、普段の生活を取り戻すことができますので、その日を夢見て、いま一度、ご自身を振り返っていただき、感染対策を厳にして、その日を迎えていただければと思います。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます