ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(7月4日放送)に、保育士・育児アドバイザーの「てぃ先生」が出演。子育てに役立つ会話術を語った。
自見はなこ:「子どもと何を話したらいいかわからない」という場合があると思うのですが、どうしたらいいのでしょうか?
てぃ:お子さんが話したことを返すだけでもいいと思います。例えば子どもに「きょう保育園で積み木をやったんだ」と言われたら、「積み木をやったんだね」と。それだけで子どもは十分うれしい。ちゃんと自分を認識してくれている、認めてくれている、注目してくれている、という状態が子どもたちにとってはうれしいのです。何か上手なことを言えなくても、お子さんが言って来た言葉を返すだけで十分だと思います。
自見:医師と患者の間のコミュニケーションでも、同じことが言えます。大人に対してもそうだと習いました。
てぃ:夫婦間のコミュニケーションにも言えると思います。ママが子育ての相談をパパにしたとき、パパはついアドバイスをしてしまう。
淵澤由樹(アシスタント):そういう「アドバイス」はいらないですよね(笑)。
てぃ:ただ聞いてくれればいいのに(笑)。
自見:また、子どもと話すときの「魔法の言葉」があるそうですが、それは何ですか?
てぃ:子どもと話すときに、「どんな口調で話せばいいのかわからない」と悩む方も多いと思います。その場合は、語尾に「なにぬねの」のどれかを付けて話すと優しい言葉になります。「片付けして」よりは「片付けしてね」。「どうした?」と聞くよりは「どうしたの?」と聞いた方が、子ども向けの言葉になります。悩んだら「なにぬねの」を付けておけばいいと思います。
自見:なるほど。最後に、ラジオの前の子育て中のママやパパへ、メッセージをお願いします。
てぃ:子育てをされているパパやママは、十分に頑張っておられると思います。皆さんが考えているのは、「自分の子どもがどうしたら幸せになれるのか?」ということです。でも、その思いが考えとして先行し過ぎてしまうと、パパやママの幸せがおざなりになってしまう。子どもの幸せだけにフォーカスがあたってしまうと、幸せのバランスが崩れてしまいます。「子どものために」と頑張ってやっていたことが、いつか「子どものせいでできなかった」という意識として増えてしまうと思うのです。例えば「子どものために仕事を辞めた」ということが、数年後には「子どものせいで仕事をやめた」という意識に変わりやすい。子どものためを思うのであれば、まずご自身の幸せを一生懸命、いちばんに考えて欲しいと思います。
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)