ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月28日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界文化遺産に登録されることが決定したというニュースについて解説した。
「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産に登録決定
オンラインで開催中のユネスコの世界遺産委員会は7月27日、青森市の三内丸山遺跡など17ヵ所で構成する「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田)を世界文化遺産に登録することを決定した。日本の世界文化遺産は20件目で、自然遺産も含めた世界遺産は26日に登録が決まった「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」に続いて25件目となる。
飯田)世界史上稀な、農耕を伴わない定住生活と、祭祀も営む複雑な精神文化を示すということです。
広範囲にわたる縄文遺跡群
高橋)いいことですよね。北海道・東北ですから、いろいろな人に訪れてもらいたいですね。縄文というと竪穴(式住居)という話でしょう。竪穴は全国にありますけれど、北海道・東北は多いのです。そういうところをまた見直してもらうというのはいいことです。
飯田)いま手元に地図があって、見ますと、秋田、岩手、青森から北海道の南部、函館周辺や室蘭の辺りまで。広範囲にわたっています。
高橋)縄文時代は長かったけれど、安定していたというのは珍しいですよね。
飯田)農耕を伴わないと書かれていますが、そのなかで豊かな文化が育まれていた。
高橋)農耕を伴わないで定住するというのは、珍しいのではないでしょうか。
政治的な意図で使われてしまうこともある世界遺産
飯田)その辺も、世界遺産として登録された1つの理由になったということですが、日本国内には25ヵ所あり、特に自然遺産に関しては保存状態等々も言われたりします。最近は軍艦島の話などで、政治的な意図で使われてしまうということもあります。
高橋)いろいろと文句を付ける人がいるのだけれども、これはいくら何でも文句の付けようがないでしょう。縄文時代は1万年近く昔のものですからね。
飯田)そういうことになりますよね。これに関しては貝塚などの遺跡がいろいろな場所にあって、考古学上の知見も蓄積されて来ています。確かに三内丸山遺跡に関しては、かつて「ねつ造だ」などと言われたことが20年以上前にありましたけれども、その後、研究が進んだということはもちろんありますものね。
高橋)流石に今回はないでしょうと思うけれどもね。
人を呼ぶ起爆剤となる
飯田)自然遺産等々もどうやって保存するか、またはどこまで観光で開くかというのは世界共通の悩みですからね。
高橋)遺産となると、公的に管理するということが要件であったと思うので、それはいいことです。補助事業なども正々堂々とできるでしょう。どこの国でも、文化遺産などには地方自治体が力を入れます。人を呼ぶ起爆剤になるではないですか。誰でも昔の歴史には興味がありますからね。
飯田)ルーツを辿る旅のようなものは、ルートとしても書きやすいと。
効率的に回ることができる「北海道・北東北の縄文遺跡群」
高橋)期待しますよ。
飯田)そうですよね。そしてコロナ禍が明ければと。
高橋)行きたいですね。見ていて、「どんなルートで行ったら面白いかな」などと思っていました。
飯田)岩手・青森の辺りを、新幹線で一気に行って。そのまま北海道新幹線まで。
高橋)「行けてしまうなあ」と思いながら見ていました。
飯田)レンタカーを組み合わせると、効率的に回れるかも知れない。
高橋)そう思いつつね。
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