新型コロナ感染者数増加で、保健所も医療機関も瀬戸際の状態 ~東京都医師会副会長が解説

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東京都医師会副会長で「平成立石病院」理事長の猪口正孝氏が8月9日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルスの感染者が急激に増加し、瀬戸際に立たされている保健所や医療機関の状況について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

飯田浩司アナウンサー)先生は東京都の新型コロナウイルス感染症モニタリング会議で分析を行う専門家でもいらっしゃいます。最近の感染状況について、新規の陽性者数をどうご覧になっていますか?

猪口)デルタ株が中心になって来たためだと思いますが、非常に感染が拡大しています。モニタリング会議がありましたが、その日で5000人を超えています。ここへ来て急拡大しているという印象です。

このまま行けば8月18日には東京都の感染者数が1万人を超える

飯田)以前伺ったときに、新規の陽性者数、増加比が100%を超えて来ると、感染拡大だと伺いました。70%にならないと収束には向かって行かないとおっしゃっていましたけれども、この数字で見ると、いまはどういう状況ですか?

猪口)モニタリング会議のときのデータを利用しますと、1週間で増加比が178%くらいです。7月31日がピークで、そのころは210%を超えているような状況だったと思いますが、それに比べると少しずつ減って来てはいるものの、やはり100%を大きく超えております。178%が2週間続けば、3.17倍ということになりますので、このまま行くと、8月18日ごろには1万人を超えるでしょう。

救急車で病院が決まらずに搬送できない数は通常の3倍以上~自宅で急変する人を上手く拾い上げることが重要

猪口)コロナ関係での救急要請が非常に増え、救急全体が詰まって来ています。救急の東京ルールというのがあるのですが、搬送困難になって、救急車が現場に到着してから病院が決まらないという状態がずっと続いています。搬送できない数は通常状態の3倍以上に増えておりますので、その数だけ脳卒中や心筋梗塞など、コロナ以外の人たちの救急が遅れていると考えた方がいいです。コロナ患者が増えれば増えるほど、コロナの問題だけではなく、他の医療も圧迫されるという状況になると思います。

飯田)コロナ以外の医療にも。

猪口)ただ現場では、厳しい状態の方たちを最優先でやりますから、自宅で急変するような方たちを上手く拾い上げて行くということが大事だと思います。

猪口正孝氏、飯田浩司アナウンサー

感染者数が増え、保健所も医療機関も瀬戸際の状態

飯田)いまの体制だと、その辺りの捌き方に関して、建前上は保健所が間に入るような形になっていますが、患者さん、または感染者数が増えて来ると、当然ながら保健所もいっぱいいっぱいになって来ますよね。

猪口)そうですね。陽性になると、医療機関は指定感染症ですから、保健所に届けます。一方で、患者さんに陽性であるということをお知らせします。その際、保健所から「こうしなさい」と連絡が来るまで、「こういうことを守ってください」というプリントを渡しながらお知らせするわけですけれども、保健所から患者さんに連絡するまでの時間が、徐々に伸びているという印象があります。保健所が、「あなたは入院した方がいい」、「あなたは宿泊所にしましょう」、「自宅にしましょう」ということを決めて、その後、入院するのにも時間がかかり始めているのです。

飯田)時間がかかって来た。

猪口)それを改善しようと努力している最中ですが、数が増えれば、やらなくてはいけないことが2倍、3倍と増えます。追いつくかどうか、もう瀬戸際の状態です。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます


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