コロナ禍で増える家庭内での受動喫煙 ~毎年1万5千人が受動喫煙で死亡

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東京都医師会理事で「セントラルクリニック」院長、日本内科学会総合内科専門医の蓮沼剛氏が8月25日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。コロナ禍で増える家庭内での受動喫煙について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

喫煙者がデルタ株に感染すると重症化するリスクが高い

飯田浩司アナウンサー)新型コロナウイルスの従来型のときから、喫煙者の方々はリスクが高いと言われていましたが、デルタ株についてはいかがですか?

蓮沼)デルタ株とたばこの関係について、まだはっきりした論文は出ていません。ただ、一般的なことを言うと、昔から新型コロナウイルス感染症は喫煙者、及び元喫煙者で重症化しやすい、感染しやすいということは一定の事実であると我々は受け止めています。

飯田)そうすると、リスクの高い方に分類されることになりますか?

蓮沼)たばこをずっと吸っている方は、自分で気がつかないうちにCOPD、「慢性閉塞性肺疾患」と訳すのですが、肺が徐々に壊れる病気を合併している可能性があります。そういう方が新型コロナウイルスに感染すると、もちろんより重症化しやすいです。

飯田)もともと肺の機能が弱まっているなかで、感染するということになる。

蓮沼)そうですね。

成人の喫煙率は全体の2割弱

飯田)ちなみに、現在たばこを吸っていらっしゃる方は、街中で見ていると昔より減っているのかなと、肌感覚として思うのですが、データとしてはどうなのですか?

蓮沼)我が国の成人の喫煙率は、ここ10年くらいずっと減少傾向にあります。厚生労働省が実施する「国民健康・栄養調査」という調査があります。令和元年のデータでは、成人の喫煙率は全体で16.7%です。

飯田)いまは全体で2割いないのですね。

蓮沼)男性は27.1%、女性は7.6%。毎年減っています。

新行市佳アナウンサー、蓮沼剛氏、飯田浩司アナウンサー

巣ごもりで増えた家庭内の受動喫煙~子どもは喘息、中耳炎になりやすい

飯田)そうすると、だいぶ環境が変わって来ているのですね。

蓮沼)ただ、残念ながら新型コロナで巣ごもりの機会が増えたことにより、家庭内の受動喫煙が増えているのです。

飯田)そうなのですか。

蓮沼)そういう心配があります。

飯田)一般的に受動喫煙でのリスクは、どういった病気が考えられますか?

蓮沼)子どもだと、喘息や中耳炎になりやすいですね。

飯田)中耳炎も。

蓮沼)また、お母さんが妊娠中に喫煙していると、落ち着きがない子どもが生まれたり、キレやすくなったり、知能が低下するということが言われております。

毎年1万5千人が受動喫煙で亡くなっている

飯田)コロナで在宅勤務になると、いままで職場でしか吸いませんという人が、家で吸うようになる。その辺りが考えられますか?

蓮沼)今年(2021年)の5月に国立がん研究センターが調査をしたのですが、「たばこを吸う同居人からの受動喫煙が増えた」と答えた人が33.7%に上ったということです。

飯田)数字にも表れているところがありますね。

蓮沼)我が国では残念ながら、たばこを吸わなくても受動喫煙の影響で、毎年1万5千人が亡くなっているというデータがあります。

飯田)毎年1万5千人。

蓮沼)毎年です。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

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医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます


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