新型コロナワクチンの接種予約が「月曜日の朝」に集中する理由
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東京都医師会理事で「水野医院」院長の水野重樹氏が8月16日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。板橋区の新型コロナワクチンの接種状況について解説した。
板橋区で新型コロナワクチンの接種を受けられる場所
飯田浩司アナウンサー)水野先生のクリニック「水野医院」でも新型コロナワクチンを接種していらっしゃいます。板橋区にある水野医院ですが、板橋区の接種体制は個別、集団、どちらかに重きを置いているようなことはあるのですか?
水野)基本的には、両方に重きを置いていると言っていただいてもいいと思います。大きな病院では、大学病院が2ヵ所あります。あとは、旧都立病院系の病院が2つ。また、民間で大きな系列の病院が何ヵ所もありますので、そのような場所で受けられるようになっています。
飯田)クリニックのように、街に密着したお医者さんはどのくらいいらっしゃるのですか?
水野)A会員という、開業している先生が350人くらいいますので、それなりの数があると思います。
飯田)車の両輪のようにやっていると。
水野)そうですね。
終わりつつある高齢者のワクチン接種
飯田)予約日が来たら接種をするという形ですが、ご覧になっていて、順調に進んでいますか?
水野)やはり、相当なご苦労をされて予約をいただいていると思います。お話を聞くと、集団接種をしているところに電話をしてもなかなか予約が取れないということで、クリニックに予約を入れる方が多いようです。不思議と、月曜日の朝の電話が多く、午前中いっぱいは電話が鳴りっぱなしというときもあります。
飯田)月曜日が多い。
水野)最近では、そのような傾向はなくなりました。高齢者の方の接種が先行していますので、高齢者の方が必死に予約を取っていたという状況だったのだと思います。
飯田)高齢者の方々の接種は終わりつつあるという感じですか?
水野)そうですね。私のところのかかりつけの患者さんに対しては、「ほぼ打ったな」という印象を持っています。
ワクチン接種の体制もワンチームで
飯田)接種の体制で、当初は打ち手が足りないのではないかということが言われていました。人繰りはやはり大変ですか?
水野)私も板橋区の集団接種のときに参加させていただいたことがあるのですが、そのときはまだ慣れていなくて、派遣の方は事務的なことや、人の誘導などを行っていました。看護師の方もいて、医師が問診してOKであれば、すぐそこで打つというような形でした。薬剤の調整は薬剤師会から来ていただいてやっていました。
飯田)その意味では、お医者さんだけではなく、ワンチームでやるという感じですか?
水野)ワクチンもそうなのですが、チーム医療ということがこれからはあると思いますし、医療と介護ということになれば、医療介護チームも必要だと思います。
接種が2回ということで煩雑に
飯田)いままで扱っていたワクチンとは違い、輸送するにも温度を低く保たなければいけない。その辺の取り扱いの難しさはありましたか?
水野)我々のところには、マイナス70度の機械を置くことはありません。当初は保存期間が1週間という話でしたが、それが30日に延びて、より扱いやすくはなりました。それにしても接種が2回という問題で、少し煩雑になりやすいですね。
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