キャスターの辛坊治郎氏が10月21日(水)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。アメリカで1回打ちのジョンソン&ジョンソン製ワクチンを接種した辛坊が、この前日にモデルナ製ワクチンを追加で接種してきており、この模様を報告した。
日本の厚生労働省に似た役割を持つ、アメリカの食品医薬品局が10月20日、新型コロナワクチンの追加接種について、当初接種したものとは異なるメーカーの使用を認めると発表した。ワクチンの交差接種をめぐっては、アメリカ国立衛生研究所が、ジョンソン・エンド・ジョンソンを最初に接種した人が追加でファイザーやモデルナを接種した場合、ジョンソン・エンド・ジョンソンを追加接種するよりも高い免疫反応が示されたという調査結果も発表している。
辛坊)私は昨晩モデルナの1回目の接種を打ち終わってきました。お2人はお打ちになりましたか?
飯田浩司アナウンサー)はい。モデルナでした。
増山さやかアナウンサー)私はファイザーです。。
飯田)私はモデルナを2回打って、2回目はけっこう熱を出して38度2分ぐらい出ました。
増山)番組をお休みしましたよね。
飯田)はい。
辛坊)私は「20日にモデルナを打ちに行きます」と20日のこの番組でも言いました。しかし、懸念していることがありました。
辛坊)ワクチンを打ちに行った人はみんな問診票を書かされますよね。あのなかで、「ワクチンを過去に打っていますか?」ということが必ず聞かれます。私は正直に、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンはアメリカで打っていますと言ったら、私が問診の担当の医者だったら「ちょっとやめておきましょうか」と言うと思うのです。しかし、あの問診票はどのようにでも読めるところがあって、「海外で打ったかどうか」は書いていないのです。全体の文言の文脈からすると、「日本でははじめてですよね?」というふうにも取れるのです。そうすると「打っていません」という方に丸をつけることは嘘ではないのです。しかし、自分のなかでボーダー・ラインだという意識はあるのです。いくら自己責任だといっても、あとで何かが起きたときに「アメリカでの接種歴を隠して日本で打った。その結果何かが起きた」ということになったときに、接種した方が何か責任を問われることはないのかもしれませんが、しかしチェックが甘かったと言うような批判の対象にはなりますし、当然私も批判の対象にはなります。
問診で「ワクチンは打っていませんよね」と聞かれたときに、「日本国内では打っていません。これがはじめてです。しかし、海外ではあります」と、言った方がいいでしょうか? ということを思いました。テレビでもラジオでも散々言っているので、もし向こうがテレビを見ていて、私が私(辛坊治郎)だということに気がついたときに、「辛坊さん、ジョンソン・エンド・ジョンソンをアメリカで打っていると言っていましたよね。ということは、日本でモデルナを打つのは2回目ではないのですか?」 と言われたときはどうしようかと思って、すごくドキドキしながら行ったのです。わかりますか?
飯田・増山)はい。
辛坊)ところが20日、大手町の大規模接種センターはガラガラでした。どんどんと高速で最後の方まで順番が回ってきてしまうのです。基本的に、書面審査のようなものがずっと続きますよね。身分証明書の提示の時、私はゴールド免許なので「どうだ!」と出したのですが。
飯田)私もそうですよ。たくさんいますよ、そのような人は。
辛坊)「ゴールド免許ですね」と言って欲しかったのですが、「辛坊治郎さんですね」と冷静に言われて、誰も私のことに気が付かずに、これなら最後まで嘘をつかずに行けるなと。いまのところ何も嘘をついていませんから。国内では受けていないので。「海外では接種を受けた経験はありますか」と言われた場合は、嘘をつくわけにはいかないので「受けてます」と言いますが、聞かれなければ言うのはやめておこうと思いながらずっと前まで行きました。そして、打つ番になって、注射器を構えた女医さんが、「あ、辛坊さんですよね?」と。
増山)ははは。
辛坊)最後の最後で来た。「あれ、辛坊さん、テレビでアメリカでジョンソン・エンド・ジョンソンを打ったと言っていましたよね」と言われたときはどうしようかと思ったのですが、その女医さんが注射器を振り上げてひと言「お疲れ様でした。ご無事で何より」と言っていただいて。話はそちらにいったかと。そしてバツっと腕に針が入って、私は注射が怖いので目を瞑りながら、これで終わりかなと思っていたら、「これから薬液を入れますね」と言われて。それ2段階で言わなくていいから1回で入れてくれよ、と。
飯田)ひと思いにやってくれと。
辛坊)はい。なので、1度刺してから1拍おいて入れてくるので、2段で痛くて。ということで、私はジョンソン・エンド・ジョンソンを打って、モデルナも打ちました。
辛坊)アメリカのFDAが公表したところによると、1回目にジョンソン・エンド・ジョンソンを打って、2回目にモデルナを打った場合、なんと抗体の増え方が75.9倍になると。
増山)ええ。
辛坊)1回目にジョンソン・エンド・ジョンソンを打って、もう1度同じジョンソン・エンド・ジョンソンを打つと抗体が4.2倍にしかなりません。1回目にジョンソン・エンド・ジョンソンで、2回目にファイザーを打つと、35.1倍なのですが、モデルナが劇的に抗体が増えるのです。1回目にファイザーを増山さんは打たれていますよね?
増山)はい。
辛坊)1回目にファイザーを打った人がもう1度ファイザーを打つと交代の量は20倍になります。次にモデルナを打つと31.7倍になります。ジョンソン・エンド・ジョンソンだと12.5倍。日本はまだジョンソン・エンド・ジョンソンは入荷されていないのでこの可能性はないですね。飯田君は1回目がモデルナですか?
飯田)はい。
辛坊)モデルナを打った人がもう1度モデルナを打つと、抗体の量が10.2倍になるのですが、2回目にファイザーを打つと11.5倍になります。2回目がジョンソン・エンド・ジョンソンだと6.2倍です。いずれにしても、交差接種といって、別の種類の方が抗体の量が上がるというのです。具体的なメカニズムは誰も言っていないのですが、そのようなものなのかもしれないなと。
辛坊)特に私が打ったジョンソン・エンド・ジョンソンが2回打ちではなく1回打ちなのはなぜかというと、言われているのはウイルスベクターといって、ワクチンの遺伝情報のようなものを別のウイルスに乗っけて注入します。そうすると、注入したウイルスに抗体ができて2回目に同じものを打ったときに、運び屋のウイルス自体に抗体ができてしまっていると、2回目に打ったウイルスが体のなかに入ってくるときにブロックしてしまう。そのため、2回目の接種は効かないのではないかという説もあるのです。
飯田)なるほど。だから1回だけなのですね。
辛坊)ただ、アメリカのFDAの発表を信じるとするならば、ワクチンを変えて打った方が効果が高い。論文は最終的に医学雑誌に載るために何度も論文の精査を重ねて、これはもう載っけても大丈夫ですよ、という状態で発表されるのですが、その間のプロセスがまだ済んでいない状態の論文でいまの成果が報告されています。なので、これから論文の精査が行われて、「やはり種類を変えた方がよく効くよね」ということになれば、今後日本国内でもワクチンを変えて打つ交差接種が一般化される可能性があるかもしれません。
飯田)3回目接種の可能性が。
辛坊)はい。非常に大事なニュースなのです。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)