“ハロウィン選挙”政権選択を前に
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「報道部畑中デスクの独り言」(第268回)
ニッポン放送報道部畑中デスクのニュースコラム。今回は、10月31日に投開票となる衆議院選挙について---
10月31日、いよいよ衆議院選挙が投開票日を迎えます。解散からわずか17日後の投開票は戦後最短で、異例づくしの選挙戦となります。新型コロナ対策、経済対策が主な争点ですが、政権選択選挙でもあり、自民・公明両党による連立政権の継続か、立憲民主党や共産党の野党勢力に政権を委ねるかもポイントです。日本維新の会、国民民主党などの動きも注目されるところです。
ニッポン放送でもこの日、午後7時58分から翌11月1日午前1時30分で、ロングランの特別番組を放送する予定です。その準備作業の傍ら、各政党の遊説にも足を運んでいますが、制服姿の高校生など若い人も足を止めていました。また、ベビーカーですやすや眠る子どもを連れたお父さん=「育メン」の姿も。本来は自宅で育児にいそしむところ、外出した人もいるのでしょう。選挙への関心の高さがうかがえました。
一方、遊説会場ではソーシャル・ディスタンスを促すプラカードや、候補者と有権者の触れ合いもガードレールを挟んだ「グータッチ」がみられるなど、新規感染者が減少傾向にあるとはいえ、新型コロナウイルスの影響が色濃く残る選挙戦となっています。
小欄では投開票日を前に、遊説に集まった方々に「投票の決め手」と「投票にあたり、関心のあるテーマ・政策」を聞きました。多かったのはやはり新型コロナ対策、経済対策です。
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「コロナもあるし、子どもがいるので子育て支援も強化して欲しい」(31歳男性)
「コロナ後にどんなことが起きるのか、考えている党に投票したい」(40歳女性)
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経済対策について各党の公約を見てみると、以下のようになっています。
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「数十兆円規模の経済対策、電子的ワクチン接種証明、無料PCR検査所の活用」(自民党)
「生活困窮者への現金給付や事業者支援を盛り込んだ30兆円以上の補正予算案、消費税率5%への時限的引き下げ」(立憲民主党)
「新・Go To キャンペーンの実施、キャッシュレス決済で使える3万円のポイント付与」(公明党)
「1人10万円を基本とした“暮らし応援給付金”の支給、消費税率5%への引き下げ」(共産党)
「積極的な財政出動・金融緩和、2年間を目安に消費税率を5%に引き下げ」(日本維新の会)
「すべての国民への一律10万円の現金給付、時限的な消費税率5%への引き下げなど、50兆円規模の緊急経済対策」(国民民主党)
「消費税廃止、最低賃金時給1500円への引き上げ」(れいわ新選組)
「3年間に限って消費税ゼロ、財源として大企業の内部留保の課税、法人税、金融所得課税などの見直し」(社民党)
「期限付きの電子マネー10万円などの現金給付」(NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で)
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コロナ禍での緊急措置的なものもありますが、それにしても各党「大盤振る舞い」の様相を呈しています。これについて有権者の反応は……。
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「お金をバラまくと言っても、財源がどこにあるのかということをはっきりして欲しい」(35歳男性)
「給付金は次の世代の子たちが払って行かなくてはいけない。私たちが自分たちの力で(所得を)増やせるように考えて欲しい」(40歳女性)
「財源をちゃんと確保して言っているのか気になる。ツケを子孫に回しそうな気がする」(70代女性)
「財源はもうちょっと突っ込んで。法人からとるだけでまかなえるのか? コロナと違ってお金は人間がつくったものなので、大胆な政策ができるのではないか?」(50代女性)
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有権者は冷静に受け止めていました。
その他、関心の高いテーマとして「子育て政策」「外交安全保障」を挙げる人もいました。一方で、憲法改正については「(選挙の)メインテーマではないが、そのままでいいとは思っていない」(31歳男性)という声の他、「これまでの与党でもできていないのだから」という半ばあきらめの声も聞かれ、わきに追いやられている印象です。
さらに、若い人からはこんな声がありました。
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「コロナ禍で大学生が置いてけぼりになっている気がする」(19歳女性)
「若者の代の意見が反映されるように投票したい」(20歳男性)
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大学の授業はいまも一部でオンライン講義が続いていると言います。そうしたものを含めた将来への不安がにじんでいました。
今回の選挙は、口当たりのいいフレーズが並んでいるように感じます。「街宣」という言葉通り、選挙は所詮、宣伝合戦なのでしょうが、都合の悪いことについてはフタをしている党も少なくありません。10月31日……ハロウィンらしく「仮面をかぶった選挙戦」と申し上げるのは皮肉に過ぎるでしょうか?
これまで言っていたことと違うのではないか、矛盾していないのか、それらをきちんと説明しているのか……われわれ有権者は、街頭遊説やSNSの主張の裏にあるものを見抜いた上での判断が必要になりそうです。国民の審判はまもなくです。(了)
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