1月2日(日)、スポーツライター金子達仁がメインパーソナリティを務めるラジオ番組「The Deep」(ニッポン放送・毎週日曜20時~)が放送された。今回は、ラグビー元日本代表キャプテン・廣瀬俊朗が出演。キャプテンシーについて語った。
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金子達仁・廣瀬俊朗
一流アスリートたちをゲストに迎え、スポーツの面白さや、アスリートの心の奥底にある想いを届けていく番組となっている、「TheDeep」。今回は、廣瀬俊朗がキャプテンのスタイルを確立したラグビー人生を振り返った。
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廣瀬俊朗
金子:(東芝ブレイブルーパスに入団して)キャプテンになられたのは何年目からでしたっけ?
廣瀬:4年目だと思います。
金子:サントリーのラグビーに知り合いが多い関係で、府中ダービーによく見に行かせていただいたんですが、サントリーよりで観ていても惚れ惚れするようなキャプテンシーというか。パニックに陥りかけたチームに落ち着きを与えて、傾きかけた流れを食いとめるのを何回か見せられて、すげぇなと思っていました。
キャプテンシーは生まれもってのものですか?それとも後天的に努力で身につけるものですか?
廣瀬:人によるかもしれないですが、努力でも結構カバーできるんじゃないかと思っていますね。先天的に持っている人もいますし、あまり向いていない人もいるのはいる。例えばラグビーでいうと、プロップみたいな。物静かなひとがいきなりキャプテンってなっても、本人が苦しむやろなってことはあるんで。先天的なものもゼロではないと思うんです。
一方でその環境に身を置かれると、チームのことや、自分自身の事、いろんなことを考えるようになっていくので。その中でキャプテンとしてどうあるべきか、といったことが磨かれていくんじゃないかな。後天的なところも結構大きいと思っていて。僕も日本代表キャプテンぐらいから、ある程度のスタイルが確立できてそれなりのキャプテンになれたかなと思いますが、最初は全然でした。
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金子達仁・廣瀬俊朗
金子:どの世代でもキャプテンをやられているわけじゃないですか?
廣瀬:はい。
金子:でも、最初の頃はそうでもなかった。
廣瀬:1つは構造的な特徴もあると思います。北野高校とかやったら、まあ1番うまいわけなんですよ、ラグビーが。
金子:そりゃそうだ。
廣瀬:だからもうすでに信頼があるっていうか、プレーで引っ張れるので。でも社会人になると、年齢が上の人もいるし、外国人選手もいる。自分より上手い人もいるし。その中でどうリーダーシップ発揮するねんと思った時に、プレーだけじゃリーダーシップが発揮できないことが出てくるんですよね。じゃあどうしたらいいのか?そこに、壁があるんじゃないかと思っています。
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金子達仁
現役引退後は、会社を設立し、スポーツの普及と教育を柱にさまざまなプロジェクトに取り組んでいる廣瀬。金子は、「聞けば聞くほど本業が何かわからなくなってきた……」と言いつつ、何を聞いても的を射た答えが返ってくる廣瀬に対し、頭が切れる人だと感服した様子であった。
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