取締役会では反対意見が多かった「丸ごと!!カニバーガー」　ドムドムフードサービス・藤崎忍社長が明かす商品開発秘話

By - NEWS ONLINE 編集部　公開：2022-01-24 　更新：2022-01-25

黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」（1月17日放送）にドムドムフードサービス代表取締役社長の藤崎忍が出演。ドムドムバーガーの魅力やヒット商品ができるまでの経緯について語った。

黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。1月17日（月）～1月21日（金）のゲストはドムドムフードサービス代表取締役社長の藤崎忍。1日目は、ヒット商品「「手作り厚焼きたまごバーガー」ができるまでの経緯について---

黒木）藤崎さんは専業主婦からブティック店長、居酒屋のオーナーを経て、2018年にドムドムの社長へ異例の大抜擢。そして斬新なメニューの開発・提供などで、一時期低迷していたドムドムハンバーガーの業績を飛躍的に回復させたという敏腕社長でいらっしゃいます。ご自分の経歴を改めてごらんになって、いかがですか？

藤崎）1つひとつの積み重ねでいまを迎えたかなという感じです。

「和牛100%バーガー（塩）」

黒木）今回は売れ筋のハンバーガーを持って来ていただきました。まずは「和牛100%バーガー（塩）」です。ご説明をお願いします。

藤崎）ドムドムハンバーガーの新ブランドで、「TREE &TREE’s（ツリーアンドツリーズ）」という店を新橋駅の近くに2021年の8月にオープンしたのですが、そちらの和牛100%のハンバーガーになります。

黒木）（試食して）お肉が美味しいですね。

藤崎）ありがとうございます。お店のなかで手切りをしているので、ステーキを切ったような食感です。

黒木）本当ですね。ステーキをいただいているような感じです。ハンバーガーに挟むのがもったいないくらいです。

藤崎）私たちは日本生まれのバーガーチェーンであり、日本で最も古いバーガーチェーンです。日本の特徴を活かし、少し高価格にはなってしまうのですが、和牛を挟んだハンバーガーをやろうということで、新橋にオープンしました。

画像を見る（全5枚）「丸ごと!!カニバーガー」

黒木）「丸ごと!!カニバーガー」というのがあるのですが、これはSNSで大変話題になったという商品です。ここにも実際にありますので、いただいてみます。

藤崎）ソフトシェルクラブを丸ごと1匹揚げています。

黒木）カニはハンバーガーに合いますね！

藤崎）そうなのです。普段はカニが旗を持っています。その姿もカワイイということでSNSでも話題になりました。

黒木）味も少しピリッとしていています。でも、カニを丸ごと1匹入れるという発想がよく出ましたね。これも藤崎さんのアイディアなのですか？

藤崎）商品開発部が持ってきたのですが、取締役会では「それはないだろう」と反対意見が多かったのです。でも実際に食べて見たら美味しかったのでやってみようと思いました。

「手作り厚焼きたまごバーガー」

黒木）そしてもう1つあります。「手作り厚焼きたまごバーガー」。これは本当に厚焼きたまごですね。

藤崎）店舗で1つひとつ仕込んでいます。

黒木）それではいただきます。厚焼きたまごはつくるのが難しいですよね？

藤崎）各店舗でできるように、オペレーションを工夫してやっています。厚焼きたまごバーガーは私がこの会社に入るきっかけになったハンバーガーで、私自信が開発しました。

黒木）やはり主婦だからこそ、厚焼きたまごがいいのではないかと思われたのですね。

藤崎）そうですね。みんな好きだからです。

黒木）甘すぎることもなく、さっぱりとした味で私はすごく好きなのですが、この味にもこだわられたのですか？

藤崎）はい。甘すぎず、しょっぱすぎず、ハンバーガーに合う味ということで。

黒木）私はこの厚焼きたまごがユニークだと思いました。

藤崎）「日本人のソウルフードを挟んでみたらどうかな」と思ったら、とても美味しかったので。

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ドムドムフードサービス代表取締役社長　藤崎忍

藤崎忍（ふじさき・しのぶ）／（株）ドムドムフードサービス代表取締役社長

■1966年7月、東京都墨田区生まれ。短大卒業後に区議会議員の男性と結婚。
■主婦として子育てなどに奔走していたが、39歳の時に夫が病に倒れ、商業施設「渋谷109」にあるブティックの店長として働き始める。仕事と介護を両立しながら５年にわたって働き、この期間で売り上げ倍増を達成。年商2億円という優良ショップへと導いた。
■2010年に退職すると、次は東京･新橋の小料理屋でアルバイト。その後、2011年に小料理屋の近くで居酒屋を開店。翌年には2軒目も出店。ご主人の介護も続けていたが、2016年12月に長期療養中だったご主人が急逝。
■その後も居酒屋で仕事を続ける毎日だったが、ドムドムハンバーガーの運営会社の人物が･そのお店の常連客で、新商品開発担当として藤崎さんをスカウト。2017年にドムドムハンバーガーの新商品開発担当として転職する。
■新規店舗の店長やエリアマネージャーなどを経て、入社から１年経たずして、2018年4月にドムドムフードサービス社長に就任。
■就任後は「ドムドムらしさ」にこだわり、メニューの刷新など様々な改革を断行。「カマンベールチーズバーガー」「丸ごと!!カニバーガー」など斬新なメニューを相次いで投入。業績を黒字に転換させた。

【ドムドムハンバーガー】
・1970年に誕生した日本で最初のハンバーガーチェーン。
・かつては全国350店舗を超えたこともあったが、他店との競合もあり･徐々に低迷。
・2017年にホテル運営のレンブラントホールディングスが買収。現在はドムドムフードサービスを運営母体に全国およそ30店舗を展開。