ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月26日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。新型コロナウイルスワクチンの3回目接種について解説した。
3回目のワクチン接種
新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が「オミクロン株」急拡大の影響もあり、遅れている。1月末までに1469万人に接種するという政府の目標達成は難しくなって来た。
飯田)ワクチン3回目接種についてですが、高橋さんは打たれたのですか?
高橋)1月23日に打ちました。1、2回目と同じでまったく副反応が出ませんでした。やはり歳を取っている人はこうなるのですね。もっと早く打てたと思いますが、なぜ11月ごろに医療関係者に打たなかったのでしょうか。在庫もあったのに不思議です。
多くの人が第6波のピーク後に接種することになる
飯田)「ワクチン3回目、接種進まず」ということでデータが出ていますけれども、全国平均で16.1%という数字が朝刊の社会面などに載っています。
高橋)打ってから抗体ができるまでに1~2週間かかります。それだと第6波のピークが来てしまうかも知れません。このままでは多くの人がピーク後に打つという状況が起きてしまいそうです。
第6波のピークは1月末~2月上旬か ~致死率は0.1~0.2%と予想される
飯田)いろいろな計算が出ていますし、高橋さん個人でも計算されていますが、いままでの波よりも感染力が高い分、期間は短いということです。
高橋)第5波も波の間隔が短かったのです。第6波に関しては、海外の事例を見ても、ピークは「流行り始めてから1ヵ月くらいかな」と読むことができます。
飯田)日本の場合は年が明けてから増え始めたので……。
高橋)1月末~2月上旬にピークが来ても不思議ではありません。最大感染者数は、海外では第5波の4倍くらいが相場なので、日本では10万人くらいではないでしょうか。
飯田)1日のPCR陽性者が。
高橋)そうです。1日の感染者数が10万人くらいまで増えても不思議ではない。超えてしまう可能性もあります。ただ致死率の方は、第5波でも約0.4%でした。その前が約2%ですから、相当下がっています。今回は0.2%か0.1%くらいになるのではないかと予想しています。
高齢者や医療関係者への接種 ~余裕のある時期になぜ打たなかったのか
飯田)リスクが高いのは高齢者や基礎疾患のある方ということで、前から変わっていません。そういう人たちに対して、先にワクチンを打っておけば……。
高橋)先に打っておけば、もっと致死率が下がっていた可能性もあります。もしかするとインフルエンザ並み、それよりもっと下がるかも知れません。あとは「8ヵ月」と言わず、余裕のある時期に医療関係者に打てればよかったですね。6ヵ月の間隔で打っている国もあります。なぜそこにこだわったのかはわからないですね。
飯田)まったく手元にワクチンがなかったのかと言うと。
高橋)前ワクチン担当大臣の河野さんが発信していた情報を見ると、ワクチンはあったと思います。
新型コロナが最優先事項であるのならば、コロナ対策担当大臣とワクチン担当大臣は留任するべきだった ~印象の薄い堀内ワクチン担当大臣
高橋)いまのワクチン担当大臣の印象が薄いでしょう。
飯田)いまの担当大臣は堀内詔子さんです。
高橋)コロナ対策が最優先事項であれば、人事的には、コロナ対策担当大臣とワクチン担当大臣は留任するべきだと思います。重要な話であれば変える必要はないでしょう。
飯田)例え総理大臣が変わったとしても。
高橋)担当はそのままでもいいでしょう。大臣が代わると、仕事の継続性などでうまく行かないときがあるではないですか。それは「申し訳ないが少しの間やってくれ」というだけですからね。
飯田)2009年の新型インフルエンザのときに、福田さんから麻生さんへ政権が変わっても、舛添厚労大臣が留任したことがありましたね。
高橋)新しい人が来ると、新たに勉強したり体制が変わったりするので大変です。政権交代に関係なく官僚の人は同じなのだから、トップの人も同じ人がやるべきです。
飯田)東日本大震災のときにも、大連立構想で当時の野党であった自民党が大臣を入れるという話があったけれど、あのときは谷垣さんが、そんなことをしたら官僚のブリーフィングに時間がかかってしまうから、トップは変えない方がいいという指摘をしていました。
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