キャスターの辛坊治郎氏が1月27日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。大学入学共通テストの問題の試験中流出について、少年法上の視点からコメントした。
大学入学共通テストの試験中に世界史Bの出題内容を写した画像が外部へ流出した問題で、流出に関わった受験生とみられる人物が警察に出頭したことがわかった。捜査関係者によると19歳の女性が香川県警に出頭し、流出に関わったという趣旨の話をしているという。警視庁は偽計業務妨害の疑いで事情を聴く方針だ。
辛坊)大学入学共通テストの試験中に世界史B、世界史Bだけではなくてどうも他の科目でもやられていたのではという続報が相次いでいますが、要するにカンニングですよね。カンニングというのは飯田君したことありますか。
飯田浩司アナウンサー)ないですよ! そういうトラップをかけるような質問はやめてください。
辛坊)私の知り合いでね、細かい字で巻き紙みたいなものを作ってこれをくるくると丸めて耳の中に仕込んだものの、出なくなり大騒ぎになったやつがいますけどね。
増山さやかアナウンサー)悪いことはするものではないですよ。
飯田)腕に書いたら汗でにじんでしまったとかね。
辛坊)学校の医務室に行って出してもらってバレてしまったみたいな、まぬけな話がありますが。今回も、そんなものバレるに決まっているじゃんという話なんだけれども。これは本人に聞いてみないと何とも言えませんが、少年事件だということになるとどのぐらい報道されるのか、なかなか難しいところですよね。少年事件でなかったら、やった人のプロフィールも含めてかなり報道されるのでしょうけれども。
「大学入学共通テストの試験中に世界史Bの出題内容を写した画像が外部流出した問題で、流出に関わった受験生とみられる人物が警察に出頭したことが27日、捜査関係者への取材で分かった。警察当局が詳しく調べている。」
~1月27日 共同通信社 より
辛坊)……ということで、15時20分に共同通信が速報してきて、時間的に見ると夕刊の早刷りがマスコミ各社に出回る時間ですから、きょうの読売新聞の夕刊の一面を見てみんなびっくりして、取材に行って裏を取ったっていうそういう匂いが飯田君、プンプンするよね。
飯田)そうですね、はい。
辛坊)で、なぜ読売新聞がこの件に関して先行しているのかはよくわからないのですが、きょう(27日)の読売新聞の夕刊の社会面で詳しく書いてあるのですが、高校2年生の女子生徒を名乗っている人物が東大生たちにアプローチした、という話がもう報道されていますけれども。サイト上のプロフィール欄に性別は女性、年齢は19歳と選択していたと。高校2年生で19歳ということは、留学や浪人、留年しているとかそういうことがないとあり得ないですよね。それで実は……
『この人物は昨年12月、サイト上で家庭教師として登録する大学生に「現在高校2年です。共通テスト対策で、指導をお願いしたいです」などとメッセージを送信。プロフィル欄を見た大学生が「19歳と表記されていたのですが、高校2年生という認識で大丈夫ですか」と尋ねたところ、「年齢の件はおそらく私の選択ミスです。混乱させて申し訳ないです」などと返信してきた。』
~1月27日 読売新聞(夕刊) より
辛坊)……と読売新聞の社会面は伝えております。速報が次々出ているのですか。女性ですか?
飯田)これはもちろん警察発表がまだこれから先なので、いまのところ報道が先行する形ではありますが。
辛坊)だからね、これが少年事件の問題点でさ。これが4月以降、民法上18歳は成人になりますよね。ただ新しい少年法でも18,19歳に関して言うと「特定少年」といいます。「少年」の場合は18,19歳でも少年法の適用になりますので、4月以降もまず第1義的には家庭裁判所で少年審判なのですが、この間の報道によると、非常に重大事件の場合には家庭裁判所ではなくて通常の刑事裁判に乗せようということで、これを逆に送ると書いて「逆送」と言う。これは昔からの用語だからそう言うのですが、「逆送」と言ってもイメージが掴みづらいなと思うのですが。「逆送」されてそのあと検察官が起訴して裁判が始まるのですが、よほどの重大事件でないとこのラインに乗ってこないので、今回の事件が4月以降だとどうなったかというと、これがもし18,19歳が犯人でもいわゆる実名報道をマスコミがするような事案、逆送事件にはならないでしょうね。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)