キャスターの辛坊治郎氏が2月21日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。20日に行われた北京オリンピックの閉会式のなかに感じた「違和感」について指摘した。
辛坊)北京五輪の閉会式を見ました。そうしたら、ネットニュースにもなっていないし、誰も言及していないような、普通の人がまったく気にならないところがすごく気になりました。東京オリンピックの閉会式と開会式のときの、ぼったくり男爵と一部で言われている、バッハ会長のコメントが長すぎるのではないかということをみんながよく言いますね。私は(ヨット太平洋横断中で)見てなかったから何とも言えないのですが。
増山さやかアナウンサー)ええ。
辛坊)「校長先生じゃないんだから」みたいな、そういうコメントはよく聞いたのですが。そして今回も閉会式で会長の挨拶があって、寒風吹きすさぶなか、「やっぱり長くなるのではないか」っていう話はネット上でちょっと話題になっていましたね。でも私が気になったのはそこじゃないのですよ。
増山)そうなのですか!?
辛坊)その会長の直前に挨拶した、多分中国の組織委員会の人じゃないかと思うのですが(※編集部注:北京オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会の蔡奇会長)、その人がいちばん最初に「感謝申し上げた」のが『習近平』だったことです。
増山)そうでしたね。
辛坊)もしかしたらこれは当たり前のマナーなのかもしれませんし、だから誰も問題にしなかっただけの可能性もあります。私も東京オリンピックの閉会式を見ていれば確かめられるのだけども見ていないので、私が見た瞬間に素朴に思ったことなのですが。中国の組織委員会の会長が出てきて演説されるときに、いろいろな人に感謝するじゃないですか。ボランティアの皆さんに感謝するとか。その順序が「バッハ会長より先に習近平なのか」と思いました。
増山)私も思いました。
辛坊)例えば東京オリンピックの閉会式で、日本の組織委員会の会長が出てきて「まず菅総理に感謝申し上げます」って言うかというと。
増山)言わないですよね。
辛坊)だから、「中国では習近平さんの名前をいちばん最初に出さないと酷い目に遭うのだな」というか、もしかしたらそういうことがあるのかっていうのがすごく気になりました。みんなも気になっているのではないかと思って、一生懸命ネットで検索したのだけど、誰も問題にしてないから、俺だけしか気にしていないのかもしれないと思って。俺だけしか問題にしていないということは、オリンピックの閉会式で主催者が挨拶するときにその開催国のトップを褒め称えるのが慣例になっているのかなと一瞬思ったのだけど、いまの増山さんの反応を見るそうでもなさそうですね。
増山)私は「中国だからかな」って思いました。
辛坊)だから、いろいろな意味で「中国だから」なのだろうなとは思います。だから、いちばん最初に開催国の大統領なり総理大臣なり元首なりに感謝するという慣例がないとするならば、最初に習近平を出すのはやっぱり中国だなと思いますね。慣例があるならばそれだけの話なのだけど。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)