安倍元総理の国葬に10代~20代の6割が賛成する「2つの理由」

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ジャーナリストの佐々木俊尚と、衆議院議員の平将明が9月2日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。安倍元総理の国葬について解説した。

派閥の議員総会会場中央に置かれた安倍晋三元首相の遺影=2022年8月25日、東京・永田町の党本部 写真提供:産経新聞社

安倍元総理の国葬をめぐる閉会中審査、来週を念頭に与野党が調整

9月27日に行われる安倍元総理大臣の国葬(国葬儀)をめぐって、岸田総理大臣は国会の閉会中審査に出席し、実施の意義などを説明する意向を示した。与野党は来週の開催を念頭に調整しているが、9月1日の段階では日程協議が折り合わず結論を持ち越した。

飯田)警備にかかる費用などを全部出すことが開催の条件だと言われています。実際のところ、そういうことなのですか?

平)開催条件というのは誰が言っているのですか?

飯田)国対でそういう話が出てきたそうです。

平)野党からそう言われているというだけの話で、内閣府は内閣府設置法に基づいて国葬を行う。警備はまた違う部局ですので、呼んだらきちんと警備のお金を出すのだと思います。しかも経費予算をケチるなどということはあり得ないので、いまの文脈から考えると、しっかり予算をかけて国葬を行うべきだと私は思います。

なぜ国葬を行うのか ~弔問外交を大々的に繰り広げられる

佐々木)議論がかなり錯綜していると思います。なぜ国葬を行うのかということです。安倍さんは「クアッド」や「自由で開かれたインド太平洋」など、外交・安全保障の分野で各国から高い評価を得ています。国葬を行えば海外から要人がたくさん来て、ウクライナ侵攻やエネルギー危機の厳しい状況のなかで、おそらく弔問外交が大々的に繰り広げられるだろうと。その期待を持って国葬を行うというのが、政府の意向だと思うのです。

国葬だからと内面の弔意まで強制されるわけではない

佐々木)一方で反対している人たちからは、「弔意を強制されるのが嫌だ」というようなことが言われます。しかし、誰も弔意を強制してはいません。国葬になったからと言って、日本国民全員が「安倍さんが亡くなって悲しい」などと言う必要はないわけです。

飯田)そんな必要はない。

佐々木)国葬は、あくまでも外交のためのものである。あまりそれを言うと、「何のための葬儀なのか」という話になってしまい、政府としても「外交のためだ」とは全面的には言えないと思うのですけれども、その狙いがあるということを理解して国葬の実施を考えたのだと思います。

飯田)外交のためでもあると。

佐々木)「内面まで強制されるのは嫌だ」と反対しているのは、議論が噛み合っていない感じがします。国葬だからといって「内面の弔意まで強制されるわけではない」ということを、政府側も説明した方がいいと思います。

閉会中審査で岸田総理の口から「なぜやるのか」をしっかり伝えることが大事 ~安倍元総理に思いを持つ若い世代

飯田)世論調査をみると、全体では反対が多いようです。

佐々木)そうですね。しかし、10代~20代は6割くらいが国葬に賛成しているけれど、70代になると賛成しているのは3割弱しかおらず、反対は60%以上です。

飯田)安倍政権のときから、こういう数字が出てくると「若者が右傾化しているのだ」というようなことがよく言われましたよね。

平)20歳くらいの人からすれば、小学4~5年生くらいのときに総理が安倍さんになり、それ以来ずっと安倍さんだった。「日本の総理イコール安倍総理」という印象も強いと思うのです。

飯田)若い人からすれば。

平)そういった意味では、意外と安倍さんに対して、我々が驚くくらいの思いを若い人の方が持っているのです。ですから閉会中審査で岸田総理の口から、「なぜ国葬を行うのか」をしっかり伝えることが大事だと思います。弔意を強制するようなことは、当然ながらありません。

世代間の違いが何に起因するのか ~ネットからの情報を信じてしまう70代と、左右両方の情報を見て考える10代~20代

佐々木)「世代間の違いが何に起因するのか」という記事を、高橋洋一さんが先日、書かれていました。同じように旧統一教会の対応に関しても、政府の対応を評価するのは若い人が多く、70代くらいになるとすごく下がるのです。

飯田)70代になると評価が下がる。

佐々木)もしかすると新聞、テレビ、ワイドショーの影響ではないかと言うのです。確かに10代~20代はほとんどテレビを観ていないし、新聞も読んでいません。

飯田)そうですね。

佐々木)70代などになると、新聞やテレビにどっぷりの世代ですから。その差が世論の違い、世代間対立の違いに表れてきているのではないかという話もあります。

飯田)新聞やテレビに。

佐々木)慶應大学に田中辰雄先生という、計量経済学を専門とする方がいます。その先生が60~70代の新聞・テレビ世代は、新聞やテレビの情報は「だいたい確からしい」と考え、ネットから流れてきた情報も同じように「正しい」と信じ込んでしまうところがある。だから陰謀論などにはまりやすいのだと言うのです。

飯田)信じてしまう。

佐々木)いまの10代~20代はSNSが子どものころからあるので、嘘も交えてさまざまな情報が流れてくることを前提にしている。意外と極端な情報が入っても、あまり真に受けず、「左右両方の情報を見て考える」という所作が身に付いているのではないかと指摘されていました。

飯田)ある種のリテラシーがある。

佐々木)そうなのですよね。時代が変化してインターネットが当たり前、SNSが当たり前の時代になればなるほど、もう少しバランスの取れた世論に変わっていくのではないかという期待もあります。

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