数量政策学者の高橋洋一が10月26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。衆院憲法審査会で行われる実質的審議について解説した。
今国会で初となる実質的審議で合意 ~衆院憲法審査会
与野党は10月25日、27日に衆院憲法審査会を開き、今国会で初となる実質的審議を行うことで合意した。憲法改正や改憲手続きに関する国民投票法の課題などについて協議する。
飯田)定例で木曜日に開くものではあるのですが、27日に開催するという日程で、自民と立憲民主両党が合意したそうです。憲法改正や改憲手続きに関する国民投票法の課題などについて協議する予定です。ただ、立憲民主党の筆頭幹事を務める中川元文科大臣は、自由討議で政治と宗教の話題を取り上げるとおっしゃっているようです。
NATOに入ることが安全保障で最も重要な国家課題 ~憲法改正の話にまで及ぶ
高橋)本当は中国の習近平さんが3期目に入って安全保障がどうなるのか、という話題を扱って欲しいですけれどね。宗教ですか。相変わらず内向きですね。
飯田)安全保障について。
高橋)これからだと、日本が北大西洋条約機構(NATO)に入らなくても上手くいくのか、ということが基本だと思います。集団的自衛権で、アメリカだけだと少し心許ないのでNATOと結ぶというのが、安全保障で最も重要な国家課題です。
飯田)NATOに入るということが。
高橋)それをどうするのか議論してもらいたいのですが、いろいろな国と集団的自衛権を結ぶのであれば、憲法改正の話にまで及んでしまうのです。それが国の基本なので、「それがなくても国を守れるのですか」という議論をしてもらいたいですね。
戦争を抑止するには防衛力を高めることと同盟を強めることしかない
飯田)安倍政権時代に成立した安全保障関連法は、対象がアメリカであるということと、行使の基準も一部容認という形になっています。
高橋)安倍さんともよく話をしたのですが、戦争確率を減らすには防衛力を強めることと、同盟を強めること。集団的自衛権です。この2つしかありません。相手国が非民主主義国であれば戦争確率が高まるので、防衛費と同盟、集団的自衛権を強めるということしか解がありません。防衛費は増やせてもせいぜいGDP比2%というレベルです。
他の国とも同盟関係を結ぶためには憲法改正の話に
高橋)そうなると、日米の同盟を強めたり、他の国とも同盟関係を結ぶしか解がないのです。そのような話を何回も安倍さんとしたことがあります。最後は憲法改正の話になってしまうのです。
飯田)最後には。
高橋)憲法審査会においては、まさしくいい話題ですよね。いま安全保障に関して大きな懸念があります。日本の周りは、ロシア、北朝鮮、中国という非民主主義国です。
飯田)そして核保有国でもありますね。
高橋)世界でも最も危険な地帯です。
飯田)岸田さんは先日オーストラリアへ行って、新しい安全保障に関する共同宣言に署名しました。
高橋)オーストラリアを準同盟にするのであれば、イギリスもTPPに入ると言われていますので、イギリスも準同盟にする。最後はAUKUS(米英豪安全保障協力)に入るというのが日本の当面の話です。AUKUSに入れば、次はNATOです。
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