「クアッド」シドニー開催が持つ「2つの意味」
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外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が12月2日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。「クアッド」におけるインドの重要性について解説した。
「クアッド」来年シドニーで開催か
2022年に日本で開催された日米豪印4ヵ国の連携枠組み「クアッド」の首脳会議が、2023年はシドニーで開催される見通しであることをオーストラリアの新聞が報じた。
「クアッド」首脳会議が定例化の可能性も
宮家)第1に、来年(2023年)シドニーで行うということは、首脳会議が定例化する可能性があるということです。それは大変いいことだと思います。
インドを西側に引き留める
宮家)第2に、いつも申し上げていることですけれど、クアッドは決して軍事同盟ではありません。クアッドにはインドを関与させる目的があるのです。なぜインドを関与させなければいけないかと言うと、インドはもともと非同盟の国であり、彼らの頭のなかには「独立した強いインド」しかないのです。
飯田)そうですね。
宮家)だからインドとは同盟ではないけれども、インドは中国について懸念しているから、我々と一緒に枠組みをつくることはできる。であれば「インドさん、我々と一緒に行動しましょうよ」と。インドはウクライナ情勢のなかでロシアの石油を買ったりしていますが、間違っても中国と何かあったときに中国を支持したり支援したり、「まさかそういうことはないですよね」と確認する。
飯田)こちら側ですよねと。
宮家)インドを関与させることによって、インド側にしかるべく対応をしてもらい、間違っても向こう側には行かないようにする。それがクアッドの意味なのですが、定例化すれば、そうした方向がより固くなっていく可能性があります。場合によっては、もう少し多くの国が入ってくるかも知れない。それはそれで将来の話ですけれども、大事なことだと思います。
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