中国「ゼロコロナ」大幅緩和 医療機関には患者殺到 「長く『コロナは恐ろしい』という印象を植え付けられ、大慌てしている」辛坊治郎が持論を展開

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キャスターの辛坊治郎が12月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。新型コロナウイルス感染症をめぐり、中国政府がこれまでの「ゼロコロナ」政策の大幅緩和を進めている中、国内の感染者が医療機関に殺到している理由について、「長く『コロナは恐ろしい』という印象を植え付けられ、大慌てしているためだ」と持論を展開した。

中国「ゼロコロナ」大幅緩和 医療機関には患者殺到 「長く『コロナは恐ろしい』という印象を植え付けられ、大慌てしている」辛坊治郎が持論を展開

中国「ゼロコロナ」崩壊 北京市中心部の病院の発熱外来窓口に並ぶ市民ら=2022年12月12日 写真提供:共同通信社

中国政府は新型コロナ対策のために導入していた行動追跡アプリの運用を13日で終了したと発表した。運用を終了したのは国営アプリ「通信工程カード」で、携帯電話の位置情報を利用し、感染の危険が高い地域への移動履歴を追跡する仕組み。ただ、中国では他にも日常生活を管理する行動追跡アプリがあり、健康コードは現在も多くの人が店舗やオフィスへの出入りに使用している。

辛坊)中国では今、政府が発表する感染者数は激減しています。それは、そうですよね。検査していないんですから。ところが、特派員をはじめ現地のいろいろな人たちが発信している話を総合すると、実態としては感染者が爆発的に増えています。そして、患者が医療機関に殺到しています。

殺到している理由は、重症化ではありません。当局がPCR検査場を閉めてしまったため、抗原検査キットを使って自分で検査して陽性反応が出てしまったため、医療機関に駈け込んでいるんです。中国の人たちは長い間、ゼロコロナ政策の下で「コロナは恐ろしい」という決定的な印象を植え付けられていますから、陽性反応が出ると大慌てしてしまうのでしょうね。そういう人たちで医療機関がいっぱいになっているというわけです。

中国政府は今、集団免疫を短期間に一気につくってしまうことを目指しています。また、「オミクロン株は重症化しにくいから大丈夫」といった印象を、学者らの意見などを総動員して国民に印象づけようとしています。

一方、中国では世界的に流通しているコロナワクチンが使われていません。例えば日本で使われているアメリカ製のファイザーやモデルナも、中国政府が認可していませんから国内では使われていません。何が使われているかというと、独自の中国製ワクチンです。ただ、中国製ワクチンの効果については、懐疑的な見方が一般的です。

加えて、これまでのゼロコロナ政策によって感染で免疫を持った人が多くはいないと考えられます。そうなると、ゼロコロナ政策をやめたことによる感染者の爆発的な増加にも納得がいきます。ただ、オミクロン株で重症化する人や死者も少ないため、社会的な騒動は広がらないと思われます。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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