「ゼレンスキー政権が来年2月に和平案を提示か」という米報道を「どう読むか」

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元航空自衛官で評論家の潮匡人が12月26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。ゼレンスキー政権が2023年2月に和平案を提示する計画だとする米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版の記事について解説した。

「ゼレンスキー政権が来年2月に和平案を提示か」という米報道を「どう読むか」

ウクライナのゼレンスキー大統領(ウクライナ・キーウ)=2022年11月26日 EPA=時事 写真提供:時事通信

2023年2月に協議が進む可能性も

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版は12月23日までに、ウクライナのゼレンスキー政権がロシアの侵略から1年となる2023年2月24日に合わせて和平案を提示する計画だと報じた。外交筋の話として伝えている。

以前は「アメリカが間に入る形でウクライナのゼレンスキー政権側にロシアとの協議に応じるよう水面下で圧力を掛けている」という報道も

飯田)真偽の程はわからないのですが、ウクライナ側からこういう情報が出るのでしょうか?

潮)ウクライナでは雪が降っていて、これから地面も凍結すると予想されています。諸説ありますが、それがロシア側に対し、軍事的に有利に働くのか、あるいは反対なのか。いろいろな方がいろいろなことをおっしゃっています。結果はあと3ヵ月も経てば明らかになると思います。

飯田)どう影響するのか。

潮)そうした季節の状況に加えて、報道によると2023年2月24日に合わせ、つまり「侵攻から1年となる日に和平案を提示するのではないか」ということです。アメリカの有力紙の報道ではあるのですが、同じ有力紙による、「アメリカが間に入る形でウクライナのゼレンスキー政権側にロシアとの協議に応じるよう水面下で圧力を掛けている」という報道もありました。

「プーチン大統領とは一切交渉しない」と主張するウクライナ ~協議の方針を明示するよう求めるアメリカ

潮)私が理解している範囲では、当初ウクライナ側は、少なくともプーチン大統領がいる限り、あるいはプーチン大統領とは一切交渉しないということを公然と主張していました。

飯田)プーチン大統領とは一切交渉しない。

潮)そうなると何の話し合いも成立しないことになってしまうので、アメリカとしては「仮にそうした協議を始めるのであれば、例えば『以上の5つの条件は決して譲れない』といったような形で、方針を明示して欲しい」という圧力ないし要望をウクライナ側に求めた、ということは漏れ伝え聞いております。

飯田)方針を明示して欲しいと。

潮)同じような趣旨で、2023年2月24日という日付を睨みながら、そうした協議が進む可能性はあると思います。「冬がどう影響するか」という見方もあるのですが、私の経験上、寒ければ基本的には活発な動きが見られなくなる傾向が強いと思います。

飯田)冬場は。

潮)日付の問題も併せて、1つの焦点になるだろうと思います。ただ、だからと言ってウクライナ側に「妥協しろ」という見方をするのはおかしいと思います。

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