声の低い男性ほど「女性にモテる」 ~男性ホルモンの研究結果で判明
公開: 更新:
医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が2月9日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。男性ホルモンの最新の研究結果について語った。
声の低い男性ほど子どもを多く残している ~低い声の男性はテストステロンの分泌が多い
飯田浩司アナウンサー)男性ホルモンの最新研究について伺いますが、どんなことがわかってきているのですか?
森田)いくつか興味深い研究結果を紹介したいと思います。声の低い人は男性ホルモンが多く分泌されていて、繁殖意欲や繁殖回数が高く、女性からも魅力的に感じられるという報告があるのです。
飯田)そうなのですか。
森田)また、タンザニアの研究ですが、血液中の男性ホルモンであるテストステロンの分泌が多いほど、男性の声が低くなることがわかっています。実際に声の低い男性ほど子どもを多く残しているという報告もあって、低音ボイスは男らしさの象徴なのかも知れません。
睾丸の小さい男性の方が子育てに向いている
森田)睾丸の小さい男性の方が子育てに向いているという研究結果もあります。アメリカのエモリー大学の研究によると、睾丸が小さい父親の方が子育てに対して気持ちが向かいやすく、睾丸の大きい男性ほど、自分の子どもの写真を見せられたときの反応が鈍い傾向にあるということがわかったのです。
飯田)そうなのですね。
森田)動物を対象とした過去の研究でも、男性ホルモンの少ないオスは繁殖行動は少ないのですが、その分、子育てに費やすエネルギーが増えるという研究結果があるのです。
睾丸が大きい人は心臓病を患いやすい ~男性ホルモンが多く分泌されることが心臓病につながる
森田)イタリアのフィレンツェ大学からも睾丸の大きさに関する研究結果が発表されていて、睾丸のサイズが大きいほど心臓病を患いやすいということが判明しています。おそらく、男性ホルモンが多く分泌されていると心臓病につながりやすい傾向があるのだと思います。
飯田)睾丸の大小というのは、サイズとしてはどのくらいの基準になるのでしょうか?
森田)そこなのですけれども、今回ご紹介した研究論文を見ても睾丸の具体的なサイズについては言及がなかったので、何センチや何グラムであるのかは今後の研究課題なのだと思います。
飯田)なるほど。大きさといっても、重さになるのか直径になるのか。
森田)わかっていないことも多いのですが、将来的にはその大きさを客観的に測ったりすることで、どんな病気になりやすいのか、あるいは子育てに向いているのか、どんな行動パターンをするのかなどがわかる時代がくるのではないかと思います。とりあえず現時点では、子育てに積極的な夫と生活したいのであれば睾丸の小さい、小さそうな男性を見つけた方がいいということだけはお伝えできるのかなと思います。
女性ホルモンはアンチエイジングだが、男性ホルモンはエイジングを加速させる
飯田)驚いたのは、子育てなどもそうですけれど、心臓病にもつながっていくのですね。
森田)男性ホルモンが旺盛だと、血管の老化が早まるという研究結果も出ています。
新行市佳アナウンサー)そうなのですか。
森田)女性ホルモンはアンチエイジングなのです。しかし、男性ホルモンはエイジングを加速させるので、あまりよろしくないということですね。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます