インフルエンザに罹ったら「何日」休まなければならないのか

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東京都医師会広報委員で「宇野医院」院長の宇野真二氏が2月3日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナとインフルエンザの感染状況について、またそれぞれに感染した場合の対応の仕方について語った。

インフルエンザに罹ったら「何日」休まなければならないのか

※画像はイメージです

インフルエンザA型の感染者が増加傾向に

飯田浩司アナウンサー)先生のクリニックには連日、たくさんの患者さんがいらっしゃると思いますが、いまはどのような患者さんが多いですか?

宇野)最近、発熱患者さんが増えているようです。新型コロナウイルス感染症に加えて、インフルエンザに感染する方、しかもインフルエンザA型が増えているように思います。小児では、感染性胃腸炎が増えているような感じがします。ただ、直近の肌感覚ではちょっと減っているなと。新型コロナも減ってきたのかなという印象を持っています。

発熱した場合はどうすればいいのか

飯田)発熱した場合、まずはどうすればいいのでしょうか?

宇野)現時点では「診療・検査医療機関」という、発熱外来を実施している医療機関に電話で予約していただくのが一般的です。ただし、東京都では新型コロナとインフルエンザの同時流行でかなりひっ迫することも踏まえ、健康な成人については、できればご自宅で抗原検査をしていただく。陰性であれば、通常のように病院へかかっていただこうという方針を立てています。

飯田)抗原検査の調べ方は以前と同じですか?

宇野)採取法としては、インフルエンザはもともと鼻腔を擦ったり、鼻水から採取することもできます。新型コロナの場合は、基本的には鼻咽頭というさらに奥まで突っ込む方法と、鼻腔で採取する方法、あとは唾液があります。

飯田)所見ではなかなか難しい。

宇野)実際に所見で診ると、インフルエンザの方が関節痛や喉の赤さ、体の痛み、また発熱の程度も強い感じがします。新型コロナの方が喉が赤くなく、熱もそれほど高くない印象があるのですが、実際には逆の場合もあります。臨床症状だけで判断するのは難しいかも知れません。

インフルエンザに罹ったら「何日」休まなければならないのか

新行市佳アナウンサー、宇野真二氏、飯田浩司アナウンサー

新型コロナ、またインフルエンザに感染した場合、どのくらい休まなければならないのか

新行市佳アナウンサー)新型コロナ、もしくはインフルエンザと診断された場合は、どのくらい休まなくてはならないのでしょうか?

宇野)新型コロナの場合、発症日を0日目として7日間です。高齢者施設の方などは10日間ということになっています。

新行)新型コロナの場合は。

宇野)もう1つ新型コロナで大事なのは、濃厚接触者になった方もある程度、休まなくてはいけないということです。濃厚接触者は5日間です。

新行)濃厚接触者は5日間休む。

宇野)インフルエンザに関しては、発熱した日を0日目として5日間、かつ解熱してから2~3日が学校保健安全法で規定されています。ただ、インフルエンザの場合は濃厚接触者の規定もありませんし、大人を縛る法律も特にありません。

飯田)子どもの登校に関しては、熱が下がってから2~3日様子を見なければならない。

行動制限が緩和されたあとも新型コロナの感染対策は継続する

飯田)改めて、気を付けることがあれば教えてください。

宇野)行動制限の緩和によって、コロナ禍前の生活に戻りつつあります。社会にとってもいいことなのですが、最低限、感染対策は継続してください。また、高齢者など、リスクのある人と生活するときは注意する。体調の悪さを自覚していれば無理をしない。現時点では、自分の身を守るために、可能であればワクチン接種を行うことを踏まえながら、緩やかに行動を広げていってください。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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