東京都医師会理事で順天堂大学医学部教授の小林弘幸氏が2月24日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。ストレスの対処方法について語った。
まずは自分のなかにあるストレスを強い方からすべて書き出す ~書き出すことでストレスが50%軽減する
飯田浩司アナウンサー)現代は「ストレス社会」と言われますが、ストレスとの付き合い方はどうしたらいいですか?
小林)ストレスをなくそうと思うとダメですね。
飯田)ダメですか?
小林)ストレスはあるものだと思って、それを「どうするか」と考えた方がいいと思います。1つのストレスがあると、そのことだけを考えてしまうのですが、複数あると、意外といままでのストレスが軽減しますし、そうなっていくことに気が付くと思います。
飯田)ストレスが複数あると。
小林)自分のなかのいちばん強いストレスから弱いストレスまで、5つあれば、その5つを書き出すのです。まず、書いただけで50%のストレスが軽減します。
飯田)書き出すだけでいいのですか?
小林)それだけでいいです。
最も強いストレスの解決方法を3つ書く ~ストレスを明らかにすることが重要
小林)いちばん強いストレスに関しては、「解決方法を3つ書きなさい」と言います。
飯田)解決方法を3つ書く。
小林)3つ書くと、その解決策で決まります。それ以上考えても仕方がないので、そこからはあまり考えない。それがわかっていないと、幽霊のようにストレスがいつも心のなかに出てきてしまいます。明らかにすることが重要です。
飯田)その場ですぐに解決しなくても、「こうすればいい」と道筋がわかるだけでもいいのですか?
小林)そうですね。それだけで全然違います。
愚痴は言っても悪口は言わない
新行市佳アナウンサー)ストレスがあるときに愚痴を言いたくなることもあると思うのですが、人に話すのはどうですか?
小林)愚痴はいいのですが、決して悪口は言わない方がいいです。もし言いたいと思っても、「それについては知らないです」などと避けてください。悪口を言ってもいいことは1つもありません。自分の気持ちも不快になるし、相手にもいつか伝わった場合、人間関係が悪くなってしまいます。悪口を言ったからといって、進展することはありません。悪い方向にいくことはあっても、いい方向にはいきません。
飯田)体を上機嫌にするためにできることはありますか?
小林)「階段を上り下りする」というのもいいのですが、1畳でできるスクワットもいいですね。
飯田)スクワット。
小林)スクワットをやってみると案外、「こんなに足を使っていなかったのだ」と感じると思います。激しいスクワットではなく、少し曲げてゆっくり上げていくというような感じで、テレビを見ながらでいいです。1日1回、5分間ぐらい体を動かすことを習慣化してください。
飯田)完全にしゃがみ込むのではなく、緩い感じで。
小林)緩い感じで。膝を90度以上曲げると膝を痛めますので、そこまで頑張らず、「少しきついかな」と感じるところでゆっくり止めておき、ゆっくり上げていく。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます