マスク自由化でも「マスクを外すことができない」子どもの存在

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東京都医師会理事で「かずえキッズクリニック」院長の小児科医、川上一恵氏が3月7日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。インフルエンザの流行と今後の子どもたちのマスク着用について語った。

マスク自由化でも「マスクを外すことができない」子どもの存在

※画像はイメージです

都内でも地域によって差のあるインフルエンザの流行

新行市佳アナウンサー)現在、インフルエンザの感染状況はどうなっていますか?

川上)都内でも地域によって差があり、ピークになりつつある地域もあれば、流行が収まってきている地域もあります。インフルエンザにはA型とB型があり、例年ですと、卒業式前後の3月中旬からB型が増えてくる傾向です。油断はできないですね。

新行)そうなると、インフルエンザの感染を防止するという意味でも、マスクの着用は必要でしょうか?

川上)必要と捉えるかどうかは、個人の判断になると思います。この冬、インフルエンザと新型コロナの両方が流行するというような予測に対して、それほどの状況にはなっていません。理由の1つとして、皆さんがマスクをしてくださったことが影響していると思います。

ノロウイルス感染症と溶連菌感染症に注意

新行)インフルエンザ以外で現在、流行している感染症はありますか?

川上)1つは嘔吐と下痢を伴うノロウイルス感染症です。それから、子どもたちの間では溶連菌感染症が出始めています。

新行)溶連菌とはどんなものでしょうか?

川上)細菌感染の1つで、発熱や喉の痛み、扁桃腺炎を起こします。適切に治療しないと、1ヵ月後くらいに心臓や腎臓に影響を及ぼす場合もある菌です。

新行)場合によっては重症化するのですね。

川上)そうですね。

新行)溶連菌感染症もいま増えてきていますか?

川上)とても多いわけではありませんが、無視はできない状況ですね。

マスク自由化でも「マスクを外すことができない」子どもの存在

川上一恵氏、新行市佳アナウンサー

マスクを外すことができない子どもも

新行)学校の方針で「マスクを外しても大丈夫」という場面でも、「マスクを外したくない」と考えるお子さんはいらっしゃると思うのですが、その部分はどうですか?

川上)2009年に新型インフルエンザが流行しました。1年足らずでマスクを外せる状況になったのですが、そのあと2年くらいマスクを外せないお子さんが、クラスに何人かいました。今回の新型コロナの方がマスクをしている期間が長い分、影響は大きいだろうと思います。

新行)そのような悩みを聞く機会は多いですか?

川上)マスクが自由化され、5月で新型コロナの感染症法上の位置付けが5類になれば、(相談が)出てくるでしょうね。

ラッシュアワーの電車内ではマスクを着用

新行)これからマスクの着用が個人の判断に委ねられることになりますが、学校へ向かうとき、電車のなかでのマスク着用はまだ必要でしょうか?

川上)電車のなかでも、ラッシュアワーとそうではない時間で異なります。いまは東京で山手線に乗っても、皆さん下を向いてスマホを見ています。その環境なら感染しないと思います。でも、ラッシュアワーで押し合いへし合いの状態のなか、誰かが咳をしたら感染する可能性が出てきます。ですから、「自分は感染リスクをどう捉えるか」という判断が求められることになると思います。

新行)自分の判断に委ねられるところが大きいのですね。

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モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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