NASAが次世代宇宙服を開発中! 知られざる宇宙服ヒストリー
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土田晃之がパーソナリティ、新内眞衣がパートナーを務めるラジオ番組『土田晃之 日曜のへそ』(ニッポン放送・毎週日曜12時~)の3月12日(日)の放送の中で、宇宙飛行士が宇宙へ行くために必要不可欠となる“宇宙服”の知られざる歴史を紹介した。
同番組内で放送中のコーナー『宇宙のへそ』では、毎週、つい「へーそーなんだ!」と言いたくなる宇宙ニュースや宇宙雑学を紹介しているが、この日は、NASAが“次世代宇宙服”を開発しているというニュースをきっかけに“宇宙服”の歴史について取り上げた。
JAXAによると“世界初の宇宙服”は今から90年以上前に開発されていたそうで――
新内:JAXAによると世界最初の宇宙服は、1931年にロシア(当時ソビエト連邦)によって開発されたそうで、宇宙服の原型と言われる世界初の“与圧服”で、エヴゲニー・チェルトフスキーさんという方が開発した「スカファンドル」というもの。
土田:え? 誰が何を開発したんですか?
新内:エヴゲニー・チェルトフスキーさんという方が「スカファンドル」という与圧服を開発したそうです。与圧服とは、高高度の気圧の低い環境において、乗員を保護するための服で、元々は航空機用に開発されたものなんです。
さらに時代は進み、実際に人類が宇宙へ進出するようになると、当然のように宇宙服も進化を遂げていくことになる。
新内:それから時は流れ、1958年から1963年にかけてアメリカ初の有人宇宙飛行プロジェクト「マーキュリー計画」が実施されました。このときに、着用された“宇宙服”は航空機パイロットの与圧服をベースに、アルミなどを加えることで強度と超高低温に耐えられるように進化しました!
土田:温度にも。
新内:さらに“宇宙服”の進化は止まりません!続いて、1965年から1966年までの間に10名のアメリカ人宇宙飛行士が地球周回低軌道を飛行した「ジェミニ計画」では、船外活動を行うために大きく改良!宇宙服と宇宙船をホースでつなぐことで、酸素など呼吸に必要な気体を送れるようになりました!
土田:なるほど!よく見るやつですね!
新内:さらに1969年に人類が初めて月面に着陸したかの有名な「アポロ計画」では、月の表面を自由に動けるようにさらなる改良が施されました。
ちなみにこのとき、“宇宙服”の靴底にアメリカ国旗を彫ることで月面歩行時に月に国旗を刻印しようという計画があったそう。しかし、「天体を含む宇宙空間に対しては、いずれの国家も領有権を主張することはできない」などの宇宙条約に反することと他国の反対で中止になった。
新内:それから60年以上が経過していますが、JAXAによると、実は、現在使われている“宇宙服”は、この頃(アポロ時代)の技術をベースとして開発されたもので、今日(こんにち)の技術力と比べるとかなり古い技術が基本になっているとのこと。
現在、国際宇宙ステーションで船外活動用の宇宙服として使用されているのは、アメリカが開発した船外活動ユニット(通称:EMU)と、ロシアが開発したオーラン宇宙服の2種類だが――
新内:進化と共に修理やメンテナンスを繰り返し、長年、使用されている“宇宙服”ですが、流石に老朽化と構造的にも寿命が来ているようで、NASAでは現在、“次世代宇宙服”を製造中とのこと。
35億ドルという巨額を費やして様々な機能を追加しているこの “次世代宇宙服”は現在、月面探査プログラム「アルテミス計画」を見据えた納品に向けて動いており、早ければ2025年にも完成するそう。
〈参考〉JAXA(https://humans-in-space.jaxa.jp/life/wear-in-space/history/)
番組情報
■パーソナリティ:土田晃之 ■パートナー:新内眞衣
トークの達人・土田晃之がお届けする、お昼12時から4時間の生放送。
72年生まれ土田晃之の青春時代の懐かしいあの話から、プライベートに仕事に気になるニュースまでしゃべりまくり!
ときには、ビッグなゲストも登場!? 日曜のお昼にピッタリなのんびりモードでお届けします。