「教員不足」は待遇を上げて仕事量を減らさない限り永久に解決しない

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ジャーナリストの佐々木俊尚が6月21日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。全国の学校で欠員が生じる教員不足について解説した。

「教員不足」は待遇を上げて仕事量を減らさない限り永久に解決しない

※画像はイメージです

教員不足

全国の公立小・中・高校などで欠員が生じる教員不足について、2023年4月の始業日時点と前年同期を比較した結果、「悪化した」と回答した教育委員会の割合が4割を超えることが文部科学省の調査でわかった。各教育委員会は教員のなり手を増やす対策を進めているが、文科省は「依然として深刻な状況が続いている」としている。

飯田)どこも働き手不足と言われますが、学校の先生も。

教員になってみたら、あまりにもブラック労働なので辞めてしまう

佐々木)教員免許がいらない社会人枠を増やし、いままで40歳以上だった年齢制限を25歳以上に引き下げるなど、対策は取っていますが焼け石に水という感じです。

飯田)それだけでは埋まらない。

佐々木)採用試験のハードルを下げて人員を入れても、辞める人が多いので人手不足がなくならない。なぜ辞める人が多いのかと言うと、なりたくて教員になったけれど、あまりにもブラック労働で、辛くなって辞めてしまうのです。

待遇を上げて仕事量を減らさない限り永久に問題は解決しない ~官僚のなり手がいない問題と同じ

佐々木)人が減っているので、欠員した分を現在いる教員で埋めなければいけない。そのため仕事がどんどんきつくなるという悪循環が起きています。待遇を上げて仕事量を減らさない限り、永久に解決しない問題です。

飯田)根本にあるのはそこですね。

佐々木)官僚のなり手がいない問題とまったく同じです。かつてキャリア官僚はほとんど東大卒だったのに、「東大卒のキャリア官僚が減った」と言われているのは、「官僚はブラック労働だ」というようなイメージが報道などで広まってしまったからです。

飯田)教員と同じでブラック労働だと。

佐々木)単なるイメージではなく、実態がそうなのです。厚労省などが「ブラック労働ではありません、イメージをよくしましょう」などと言っていますが、イメージではなく実態だろうと思います。

飯田)実際にブラック労働である。

佐々木)その実態を変えない限り、どうしようもない。ある意味、教員だけではなく、日本全体で人材に対するマインドチェンジを行う必要があると思います。

「時給1000円~1200円で募集してもまったく来ない」コンビニの人手

佐々木)平成の30年間は景気が悪く、仕事がない就職氷河期の時代でした。あのころは決まり文句のように「お前が辞めても、いくらでも代わりはいる」などと言われていたではないですか。

飯田)そうですね。

佐々木)確かに、辞めると転職できそうにないので、安い給料で仕事もきついけれど「ここで頑張るしかない」と思い、みんな必死だったわけです。でも最近よく言われているのは、仕事する側が雇う側に向かって「代わりの仕事はいくらでもあるのだぞ」ということです。

飯田)売り手市場になった。

佐々木)だから、どこでもなり手がいない。コンビニなどでも「時給1000円~1200円で募集してもまったく来ない」と言われています。確かにコンビニの仕事は高度です。

飯田)いろいろなことをやらなければいけないですものね。

佐々木)粗大ごみの処理券やコンサートのチケットを売ったり、宅急便の受け付けもしなければならない。相当な能力がないとできません。

飯田)覚えることもたくさんあります。

佐々木)平成の不況の時代には、不況でなければ大卒でバリバリのサラリーマンになる人が担っていたわけだから、「人手がなくて当然」という話だと思います。

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