NATO首脳会議で焦点となる「2つのポイント」
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経済アナリストのジョセフ・クラフトが7月4日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。米バイデン大統領が出席するNATO首脳会議について解説した。
アメリカのバイデン大統領がNATO首脳会議に出席へ
アメリカのバイデン大統領は、7月9日~13日の日程でヨーロッパを訪問する。イギリスを訪問しスナク首相と会談したあと、11日からリトアニアで開催される北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議に出席する。6月にロシアで起きた民間軍事会社「ワグネル」の反乱を受けて、イギリスを含む主要同盟国との関係を強化する方針。
バイデン大統領の失言はアドリブが増えたからか
飯田)バイデンさんに関しては最近の失言などもあり、メールなどでもさまざま心配する声が届いています。バイデンさんについてはどうご覧になりますか?
クラフト)いまに始まったことではなく、アドリブをさせるとこういうことになるのです。
飯田)なるほど。
クラフト)2020年の大統領選では、常にアドリブだったので失言も多かったのですが、大統領になって失言が減ったのは、そういう場を極力減らしたからです。ところが最近、アドリブがまた増えてきているので、失言がまた出始めてしまった。極めて心配ですよね。
飯田)同盟国としては非常に心配です。
クラフト)本来であれば、出馬しないのですが。
飯田)大統領選に。
クラフト)しかし、かたやトランプさんがまた出てくることになれば、それはそれで大問題です。アメリカはどうなってしまうのでしょうか。
飯田)若い人たちはどうするのか。
クラフト)民主党の大統領もダメ、共和党の大統領もダメ。先行きは大丈夫なのかという不安が大きいです。
アメリカや欧州のウクライナへの支援は今後も続く ~「ウクライナ対ロシア」から「西側対権威主義国」の戦いに
飯田)NATO首脳会議での目下の課題はウクライナ情勢についてですが、日本からは岸田総理も出席します。インド太平洋との絡みもあります。
クラフト)今回のNATO首脳会議では、ポイントが2つあります。1つは、よく聞かれるのですが、「アメリカのウクライナ支援が減るのではないか」という問題。また、「欧州はもうウクライナを支援したくないのではないか」ということです。
飯田)ウクライナへの支援について。
クラフト)アメリカ国務省の高官とも話したのですが、ウクライナ対ロシアの戦争ではなく、「西側対権威主義国」の戦いになってきています。アメリカを筆頭に、NATOとしては負けられないのです。
飯田)西側として。
クラフト)戦車やF16戦闘機などの供給が遅れているという問題はありますが、根本的なサポートは揺るがないということが1つ。
NATO首脳会議の焦点の1つはアジア ~中国には脅威となる
クラフト)2つ目に、今回のNATO首脳会議での焦点の1つはアジアです。日本、韓国、ニュージーランド、オーストラリアはNATOのアジア太平洋パートナー(AP4)です。要するにNATOも、いままでは欧州だけの防衛を見ていましたが、より世界中に、特にアジアにも広げていくということです。中国から見れば脅威だと思います。
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