河野デジタル担当大臣 エストニアでファストフードの自動運転での配達を体験「日本は官民挙げて自動運転の技術を確立するべき」

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河野太郎デジタル担当大臣が7月26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。北欧・中東で行われているデジタル行政サービスなどについて語った。

河野デジタル担当大臣 エストニアでファストフードの自動運転での配達を体験「日本は官民挙げて自動運転の技術を確立するべき」

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

デジタル先進国の北欧、また中東を訪問

河野太郎デジタル担当大臣は7月11日~16日にかけて、デジタル先進国のフィンランド、スウェーデン、エストニアを訪問。その後、17日~22日にはヨルダン、パレスチナ自治区、イスラエルを訪問した。現地での視察、会談はどのようなものだったのか。

すべての行政手続きがID番号でできるエストニア ~春の総選挙では半数以上がオンライン投票

飯田)河野大臣は北欧のフィンランド、スウェーデン、エストニアなどを訪問されましたが、各国、どのようにデジタル化が進んでいるのでしょうか?

河野)北欧はID番号でいろいろな行政手続きができるのです。エストニアでは、(ID番号で)行政手続きできないのは離婚だけですが、これも近々できるようになると言われています。ほぼすべての行政手続きができるのです。

飯田)すべてID番号でできる。

河野)エストニアは選挙の投票においても、今年(2023年)の春の総選挙ではオンライン投票した人が全投票者の51%で、「オンライン投票の方が多くなった」と言っていました。

飯田)オンライン投票の方が多い。

河野)そういう意味では、「いつでもどこでも」行政サービスを受けられるのです。やはり、見習うべきところは多いと思います。

エストニアで開発が進む自動運転の技術 ~ファストフードが自動運転車で配達される

飯田)河野さんのツイッターでお見かけしましたが、エストニアではファストフードが自動運転車で配達される。ああいうことが普通に行われているのですね。

河野)あれはケンタッキーフライドチキンの自動運転車です。エストニアの技術で、目の前に自動運転車が来たら暗証番号を入れます。そうすると自分の注文したところの箱が開き、注文した食べ物を取り出せるのです。

飯田)動く宅配ボックスのような。

河野)動く宅配ボックスですね。

パレスチナでも実験段階に入っている自動運転の開発 ~日本こそ自動運転の技術開発を先に行うべき

河野)パレスチナでは、若い人たちが自動運転のスタートアップを立ち上げていて、そこで開発した技術は既にヨーロッパで実験している段階です。

飯田)自動運転のスタートアップを。

河野)若い人ばかりで、「日本でもうちの自動運転の技術を使ってくれ」というような話がありました。

飯田)売り込まれたのですね。

河野)日本はどのように持続可能な物流を実現するかという問題が出ていますから、本当は日本でこそ自動運転の技術を先に進めなければいけなかったのだと思います。しかし、なかなか規制の問題をクリアできずに進められていないのは、忸怩たる思いがあります。

河野デジタル担当大臣 エストニアでファストフードの自動運転での配達を体験「日本は官民挙げて自動運転の技術を確立するべき」

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

官民挙げて自動運転の技術を確立するべき

飯田)自動運転バスなどを一部の自治体が使っていますけれど、速度規制など、規制の部分がいろいろ立ちはだかりますか?

河野)アメリカのサンフランシスコでは、あれだけの街なかをタクシーが自動運転で走っています。日本でこそ、そういう技術が確立できるような努力を、官民挙げて行わなければいけないと思います。

地方の路線バスの間引かれた時間に自動運転バスを走らせることで、地域の公共の足を確保する

飯田)最近の災害の多さで傷んでしまった鉄道が、その後も復旧できずにいるところもあります。特に地方交通のリデザインをどうするかという課題は、デジタル化とも密接に絡んできますか?

河野)特に過疎化してしまったところは路線バスを維持できなくなり、本数が間引かれています。運転手さんが運転するバスとバスの間に、自動運転バスを走らせることができれば、そういう地域でも公共の足を確保できます。

飯田)私は横須賀出身なのですが、横須賀でも路線バスの本数が減っています。都心近くのニュータウンなどでも起こっている問題ですね。

1人ひとりの生活の質を維持・向上するためにもデジタル技術を使う

河野)かつての新興住宅がそのまま高年齢化し、「その土地にあったスーパーが撤退して、買い物難民になった」という例は神奈川県内でも何ヵ所もあります。やはりデジタル技術を活用し、生活の質を上げていくことが大事だと思います。

飯田)どこに住んでいても、1人ひとりが活躍できる社会になっていく。

河野)1人ひとりの生活の質を維持する、あるいは向上させていく。そのためにも、デジタル技術を使っていく必要があると思います。

飯田)そうやって日本の社会をつくり替える。そのためには、やはり大臣がトップを目指さないといけないのではないですか?

河野)まずは、マイナンバーカードをしっかり皆さんに使っていただけるように頑張ります。

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