胃がん検診での「バリウム検査」と「胃内視鏡検査」 それぞれのメリットとデメリット

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東京都医師会理事で「名和医院」院長の内科医・弘瀬知江子氏が8月2日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。自治体の健康診断やがん検診について語った。

胃がん検診での「バリウム検査」と「胃内視鏡検査」 それぞれのメリットとデメリット

※画像はイメージです

がん検診

飯田浩司アナウンサー)クリニックで行っている自治体の健康診断や、がん検診について伺います。コロナ後の受診状況はいかがですか?

弘瀬)6月から始まっていますけれども、申し込みはかなり増えてきています。

飯田)がん検診には、どのような種類があるのですか?

弘瀬)大腸がん、胃がん、肺がんの他、子宮がんや喉頭がんなど、たくさんありますね。

飯田)検診は機械を使って行われるのでしょうか?

弘瀬)大腸がんの場合は、まず便検査を行うので、採便したものを持ってきていただきます。肺がん検診はレントゲン写真を撮り、胃がん検診はバリウムと内視鏡のどちらかを選ぶことになっています。

飯田)内視鏡というのは、いわゆる胃カメラですか?

弘瀬)そうですね。

胃がん検診のバリウム、内視鏡、それぞれのメリットとデメリット ~検出率は内視鏡検査の方が高い

飯田)「バリウムと内視鏡のどちらにしますか?」などと言われますけれど、それぞれのメリットとデメリットは何でしょうか?

弘瀬)バリウムの場合は、バリウムを飲むということで……。

飯田)白っぽい液体を。

弘瀬)そうですね。なかには便秘になることもあって、なかなか難しいですね。飲めない方もいらっしゃいます。検診の結果としては放射線を浴びることもあります。また、人によってうまく病変が出る場合と、そうでない場合があります。がんが気になるようでしたら、内視鏡の方が検出率は高いと思います。

バリウム検査の場合、なぜ体勢を変えさせられるのか

飯田)バリウムを飲んでから、機械で「グルッ」と体勢をいろいろ変えさせられますよね。

弘瀬)そうですね。

飯田)体勢を変えることで写りやすくするのですか?

弘瀬)バリウムを全体に上手く乗せるようにしているわけです。

飯田)そのために体勢が変わるのですね。

弘瀬)空気の入れ方など、そういうことが関係します。

胃がん検診での「バリウム検査」と「胃内視鏡検査」 それぞれのメリットとデメリット

弘瀬知江子氏、飯田浩司アナウンサー

胃の内視鏡検査は口から内視鏡カメラを入れる他、鼻から入れる方法も

飯田)内視鏡ですが、最近は鼻から内視鏡カメラを入れる方法もありますよね?

弘瀬)口と鼻と両方あり、どちらかを選べるようになっていますし、少し鎮静作用のある注射も打てます。

コロナ禍で体重が増加した人が増えている ~テレワークによるパソコン作業で視力に影響も

飯田)健康診断の方ですが、必ず問診で先生と1対1の受け答えがあります。最近はどういう相談が多いですか?

弘瀬)「体重が増えてしまった」という方が少なくありません。

飯田)コロナ禍であまり外に出なかったからでしょうか?

弘瀬)それはあると思います。あとは「視力が低下した」という患者さんも多いですね。おそらくコロナ禍の影響で、在宅でパソコン作業をなさっているのだと思います。

飯田)テレワークで。

弘瀬)自宅環境がパソコン作業に適していないと思うのですね。それで視力低下の症状が出ている人たちがいるようです。

健康診断は必ず受けて欲しい

飯田)人によっては「年だから健診なんか受けなくてもいい」という方がいらっしゃるかも知れませんが、やはり受けた方がいいですか?

弘瀬)ぜひ受けて欲しいです。

飯田)やはり、微妙な変化を先に掬い取る。

弘瀬)健診しないでいると、自分の体のなかで何が起こっているかが見つけづらいと思うのです。自分の健康を管理するためにも、健康診断はなくてはならないものだと思います。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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