「声が枯れる」原因は何か?

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東京都医師会理事で「きくの耳鼻咽喉科クリニック」院長の市川菊乃氏が9月14日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。声枯れ、喉の違和感について解説した。

「声が枯れる」原因は何か?

※画像はイメージです

何が原因で声が枯れるのか

新行市佳アナウンサー)喉の違和感はとても気になるところです。声がかすれてしまったり、ガラガラになることもありますが、何が原因だと考えられますか?

市川)声を出すときは、声帯が閉まって、肺から出てきた空気で声帯が震えます。低い声を出すときは「ブヨンブヨン」と声帯が閉まって声を出しているのですが、高い声を出すときは「ピン」と張って、周波数が高いように震えます。

新行)なるほど。

市川)声帯が合わさって声が出るのです。全体のつくりや喉頭、鼻の大きさ、体格などで声の個性がつくられるのですが、声帯を使い過ぎてしまうと、叩き過ぎたのと同じ状態になります。

新行)叩き過ぎる。

市川)頬を叩かれたら赤くなるのと同じように、声帯が腫れて声が枯れるのです。かすれるのは、大きな声を出したとき……ライブで騒いだり、競技などで応援したり、お酒を飲んで大声を出したとき、次の日に「あれ?」と思うくらい声がかすれていることがありますよね。

新行)ありますね。

市川)でも夕方には治ってくるでしょう。叩かれたときに赤くなっても、すぐ治るのと同じように、声帯も自分で赤くなったところが治っていくのです。そういう声の枯れは問題ありません。

声帯に負荷が掛かり続けると「声帯浮腫」になる場合も ~早めに治療を

市川)仕事で声を出される方は、普通の人よりも多く話し、声も張らなくてはいけないので、声帯には負荷が掛かります。声の通りにくい方が学校の先生などを務めると、少し大変です。声が通らないので負荷が多く掛かってしまいます。それが続くと「声帯浮腫」になり、むくみが取れなくなる場合があります。

新行)声帯浮腫。

市川)いわゆる「声を潰す」という状態になり、しばらく声がかすれていることもあります。急性炎症のうちに早く治療すると、元に戻りやすいです。

「声が枯れる」原因は何か?

新行市佳アナウンサー、市川菊乃氏

いちばんいいのは声を出さずに休ませること

市川)特に仕事で声を使っており、声が枯れる状態が2日~3日続くようでしたら、耳鼻科に行った方がいいですね。いちばん簡単なのは声を出さないことです。

新行)休めてあげるのですね。

市川)可哀想なのは幼稚園の先生ですね。幼稚園の先生に「声を出さないで」と言っても、「声を出さないと子どもには伝わらないのですよ」とおっしゃいます。なかには声を枯らし、潰してしまう人もいます。

2~3日声の調子が悪ければ耳鼻科へ行って診察を受ける

新行)日ごろから声を出す仕事ではなくても、会社のなかでプレゼンテーションをしたり、社員の前で話すときなどに負荷を掛けないためには、どんな話し方がありますか?

市川)空気が出てきて声が出るので、負荷を掛けないことは難しいのですが、よく「100人に向けて話すときは必ずマイクを」と言われます。

新行)マイクを使う。

市川)でも、20~30人の前でプレゼンテーションを行うときは、スクール形式であればマイクがなく、声を張らなければならないこともあります。無理をして、3日間くらい声の調子が悪かったら……新行さんの場合は仕事がありますので、2日くらい調子が悪かったら、すぐに耳鼻科へ行った方がいいと思います。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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