『親のお金は誰のもの 法定相続人』比嘉愛未×三浦翔平 可笑しくて泣ける、相続と家族の物語

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1141回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、現在公開中の映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』と『ゆとりですがなにか インターナショナル』をご紹介します。

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

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映画館で観たい!『親のお金は誰のもの 法定相続人』 ~相続と家族について、考えてみませんか?

2000年に発足された「成年後見制度」。認知症や知的障害など、判断能力が不十分な本人に代わって、弁護士や司法書士が契約締結などの法律行為をサポートするシステムで、超高齢化社会が進む日本において、いまこそ向き合うべき制度とも言われています。

映画『親のお金は誰のもの 法定相続人』は、相続にまつわる家族の物語。“時価6億円”の呼び声がある“伝説の真珠”をめぐって、大騒動が繰り広げられます。

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

『親のお金は誰のもの 法定相続人』のあらすじ

東京の外資系IT企業に勤めている大亀遥海は、母・満代の死をきっかけに故郷・三重県伊勢志摩に帰省する。彼女は、父・仙太郎が母に真珠の養殖を手伝わせて無理させたことが死を早めた原因だと、父親に恨みを募らせていた。

長女・珠子、次女・浜子、遥海の3姉妹と仙太郎。家族が顔を揃えた通夜の会場に、ある男が現れる。彼は、弁護士の城島龍之介。仙太郎の成年後見人として、大亀家の財産を管理すると言うのだ。

これには、仙太郎が認知症であることを家庭裁判所に申告していた、珠子と浜子も驚愕。やがて龍之介は管理業務を通じて、仙太郎が6億円の価値がある“伝説の真珠”を隠し持っていることを知り……。

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

『親のお金は誰のもの 法定相続人』のみどころ

大亀遥海を演じたのは、話題のドラマ・映画への出演が続く比嘉愛未。凛とした強さを持ちながらも、父との確執からくる苦しみや辛さを抱えた女性を好演しています。

そして城島龍之介役には、正統派の二枚目からクセ強キャラまで演じきる三浦翔平。龍之介は大亀ファミリーから見ると、敵か味方か……。ダブル主演を務めた2人の丁々発止は、見応えたっぷりです。

共演には三浦友和、石野真子、浅利陽介、小手伸也、田中要次、山崎静代といった実力派俳優たちがズラリ。さらに、ミルクボーイの内海崇やデヴィ夫人など、賑やかな顔ぶれも登場。

随所に散りばめられた田中光敏監督の“遊びゴコロ”にも注目ですよ。

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

本作の舞台となったのは、古代から“神に選ばれし特別な場所”として知られている三重県伊勢志摩。風光明媚な景色がスクリーンいっぱいに広がると、それだけで人間関係のイザコザや心の疲れが吹き飛んでしまいそうになります。

「成年後見制度」や「法定相続人」に焦点を当ててはいますが、決して小難しい内容ではなく、むしろ法律では解決できない“大切なモノ”に気付かされる人も多いことでしょう。

笑いあり、涙あり、そして学びもある。ハートフルなエンターテインメント作品です。

『ゆとりですがなにか インターナショナル』

『ゆとりですがなにか インターナショナル』

コチラも映画館で観たい!『ゆとりですがなにか インターナショナル』 ~令和になっても、やっぱりジタバタ!?

野心がない、競争意識がない、協調性がない。“ゆとり世代”と揶揄されるアラサー男子3人も、いまでは30代半ば。それぞれ人生の岐路に立たされた彼らが、働き方改革やコンプライアンスなど、現代社会の問題に立ち向かう!?

2016年に放送されて好評を博した連続ドラマ「ゆとりですがなにか」が、待望の映画化。再び“ゆとり男子”を演じる岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥の息の合った芝居は、実に痛快です。

“心にゆとり”なんて、忘れつつある昨今。世代を超えて突き刺さること必至のドタバタ人間ドラマです。

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

『親のお金は誰のもの 法定相続人』

全国公開中
出演:比嘉愛未、三浦翔平、浅利陽介、小手伸也、山崎静代(南海キャンディーズ)、松岡依都美、田中要次、内海崇(ミルクボーイ)、デヴィ夫人、DRAGONGATE、石野真子、三浦友和

監督:田中光敏
脚本:小松江里子
音楽:富貴晴美
主題歌:ビッケブランカ「Bitter」(avex trax)
宣伝配給:イオンエンターテイメント、ギグリーボックス
制作協力:シネムーブ
製作:伊勢志摩活性化プロジェクト、KickSmash21、エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ、クリエイターズユニオン、中京テレビ放送
文化庁「ARTS for the future! 2」補助対象事業
(C)2022「法定相続人」製作委員会
公式サイト https://oyanookane-movie.com/

『ゆとりですがなにか インターナショナル』

『ゆとりですがなにか インターナショナル』

『ゆとりですがなにか インターナショナル』

2023年10月13日(金)から全国東宝系にてロードショー
出演:岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥、安藤サクラ、仲野太賀、吉岡里帆、島崎遥香、手塚とおる、高橋洋、青木さやか、佐津川愛美、矢本悠馬、加藤諒、少路勇介、長村航希、小松和重、加藤清史郎、新谷ゆづみ、林家たま平、厚切りジェイソン、徳井優、木南晴夏、上白石萌歌、吉原光夫、でんでん、中田喜子、吉田鋼太郎

脚本:宮藤官九郎
監督:水田伸生
音楽:平野義久
主題歌:「ノンフィクションの僕らよ」/感覚ピエロ(JIJI.Inc)
製作幹事:日本テレビ放送網
制作プロダクション:日テレ アックスオン
配給:東宝
(C)2023「ゆとりですがなにか」製作委員会
公式サイト https://yutori-movie.jp/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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