平安時代の「リサイクル」では、何を再生していたの?
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。10月24日放送分のテーマは「リサイクルの豆知識」です。
日本のリサイクルの歴史はとても古く、例えば平安時代には「紙のリサイクル」が行われていたそうです。
「紙をすく」という言葉がありますが、当時の紙と言えば「和紙」を指します。材料を「すく」作業を手で行い、1枚1枚つくり上げられます。
紙を使い終わったあと、細かくちぎって再び「すく」作業をくり返すことで、また紙として生まれ変わります。これを「古紙のすき返し」と言います。
古紙のすき返しによって再生された紙は「薄墨紙」と呼ばれていました。当時は墨で字を書いていましたが、紙に染み込んだ墨を抜く技術がまだ未熟だったため、再生された紙には墨の色が薄く残っていたことに由来します。
紙の原料はすべて「パルプ用の木材」ですので、古紙を原料とする紙のリサイクルは資源の有効利用になります。同時に、貴重な森林資源を守ることにもつながります。
日本の古紙の回収率は2022年の段階で79.5%であり、約50年前に比べて2倍になっています。日本では古紙を回収する仕組みが確立され、循環型社会づくりに大きく貢献しているそうです。
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