中国大使はできれば中国語を話せた方がいい

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外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が10月27日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。中国大使の人事について解説した。

中国大使はできれば中国語を話せた方がいい

会見する 外務省の金杉憲治・アジア大洋州局長=2017年4月25日 東京・霞が関の外務省 写真提供:産経新聞社

大使18人が交代、駐中国大使は金杉憲治氏へ

飯田)10月24日の定例閣議のなかで、大使18人の人事が決まりました。中国大使が垂さんから金杉さんに代わることが注目されていますが、どうご覧になりますか?

宮家)戦後の話になりますが、まず中国語を専門とする上級職はいませんでした。中国語に堪能な大使などが出てくるのは中国と国交正常化してからのことなので、歴史は決して長くないのです。その後、大使は中国語(研修組)の人たちが続いているけれど、ときどき、そうではない人たちも入る。こういう流れで言うと、垂さんは頑張っていたし、決していまの流れがおかしいとは思いません。

飯田)これまでの流れは。

宮家)今度の大使も大変立派な人ですが、私は、できれば大使は中国語ができる人の方がいいと思います。なぜかと言うと、例えば大使だって習近平さんと会える時間は限られているわけです。「こんにちは」と言ってちょくちょく彼のオフィスに入っていけるわけではないから。

飯田)そうですよね。

宮家)話すチャンスがあるのは、信任状捧呈のときです。信任状捧呈のときは立ち話ができる。しかし、粘ってもせいぜい5分か10分でしょう。中国語で直接話すか通訳を介すかでは、使える時間は違います。勿論これにはメリット・デメリットがあり、「どうしても中国語ができなくてはいけない」とまで言うつもりはありません。

飯田)しかし、そういう5分に全精力を傾けるのが大使なのですね。

宮家)そのために「何を言うのか」を一生懸命リハーサルするのです。

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