自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、東京地検特捜部が12月19日に行った安倍派(清和政策研究会)事務所の家宅捜索を取材した、ニッポン放送の洗川雄司アナウンサーが「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。安倍派からパーティー券の販売ノルマ超過分に応じてキックバックを5年間で数千万円分受けていた疑いが浮上するとともに、記者に対し「頭悪いね」と発言して批判された長崎3区選出の谷川弥一衆院議員と同郷であることを明かし、谷川氏の一面を語ったうえで「地元の支援者も応援しにくくなるのではないか」と語った。
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衆院本会議に臨む自民党の谷川弥一氏=2023年12月12日午後、国会 写真提供:産経新聞社
東京地検特捜部は19日、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、最大派閥である安倍派(清和政策研究会)と二階派(志帥会)の事務所を家宅捜索した。億単位に上る収入を政治資金収支報告書に記載しなかった疑いが持たれている。
洗川)私の出身地は長崎県・五島列島の旧岐宿町(現・五島市)で、安倍派の衆院議員である長崎3区選出の谷川弥一氏とは同郷なんです。よく知った方です。実家は地元の製材所で、谷川氏本人は長崎市で谷川建設を立ち上げました。九州のゼネコンを取りまとめるような大きな会社で、長崎の離島振興には大きな力を示していたといえます。
谷川氏は今回の問題で、安倍派からパーティー券の販売ノルマ超過分に応じてキックバックを5年間で数千万円分受けていた疑いが浮上しています。また、キックバックに関する自身の疑惑について釈明を求められた際に、質問を重ねた記者に「頭悪いね」と発言した様子が報じられ、批判されました。
地元の方の話によりますと、政治活動の一環で五島に帰るときに飛行機を使うのですが、その機内で前の座敷のほうに足を放り出して乗っていることがあったそうです。そんな話を聞くと、「なるほど、ああいった発言も出るのかな」と思われる方も多いのではないでしょうか。
辛坊)典型的な地方の利益誘導型政治家という感じなのでしょうね。
洗川)実際に谷川氏の存在は、五島で進められている洋上風力発電事業などが動く一因にもなったといえます。一方で、キックバックで数千万円を受け取っていた疑いがあるとなると、地元の支援者も今後は応援しにくくなるかもしれません。
辛坊)それだけの金額のキックバックがあるということは、それだけたくさんのパーティー券を売り上げたということです。見方を変えると、きっとさまざまな利権があるのだろうなという気はしますね。