キャスターの辛坊治郎が12月25日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件で、東京地検特捜部が安倍派(清和政策研究会)幹部を相次いで任意で事情聴取したことについて、「世論のガス抜き。検察のアリバイづくりだ」と指摘した。
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辞表を提出し、記者会見を行う松野博一官房長官(当時)=2023年12月14日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社
自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で、東京地検特捜部が安倍派と二階派の関係先を家宅捜索したが、岸田文雄首相が二階派からの離脱を表明した小泉龍司法務相と自見英子地方創生担当相を閣内に残す判断をしたことが新たな火種になっている。この問題では、14日に安倍派の閣僚と副大臣の9人を交代させており、安倍派と二階派を巡る人事の整合性が問われている。
辛坊)安倍派の「5人衆」が次々に検察による任意の事情聴取を受けことが報じられました。私が見るところ、この任意の事情聴取は世論のガス抜きです。任意で事情聴取をしたところで、何かが出てくるはずもありません。
今の世論は「とにかく有名な議員を1人ぐらいは捕まえろ!」というもので、検察にはプレッシャーがかかっています。ところが、検察はここにきて世論対策のためにさまざまな情報を流しています。「そんなに簡単に立件はできないんですよ」というのも、その1つです。
では、検察は任意の事情聴取をなぜ行ったのでしょうか。それは、「捜査はしたんです」というアピールです。今、検察が恐れているのは検察審査会です。検察審査会は、一般人が「検察の捜査結果はおかしいから、罪に問え」と言える機関です。任意の事情聴取は、検察審査会からそう言われたときに、検察が「きちんと捜査は尽くしました。事情聴取まで行いましたが、立件できませんでした」と言うためのアリバイづくりです。