キャスターの辛坊治郎が1月24日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。公益財団法人・大阪観光局が23日、自動車レースの最高峰「F1」を誘致すると正式に発表したことを巡り、「経済効果は大きいが、自治体として赤字になる恐れもある」と持論を展開した。
大阪観光局は、観光都市として大阪の魅力を高めるため、「F1」の誘致を目指すことを発表した。場所や時期については、まだ決まっていない。
辛坊)F1のレースは全てサーキットで行われているわけではなく、モナコ・グランプリ(GP)のように市街地の公道を使って実施されるケースがあります。一方、アメリカの「インディアナポリス500マイルレース(通称インディ500)」は、すり鉢状になっている楕円形の専用コースを周回して競います。
サーキットや公道はコーナーを曲がるときにスピードをそれなりに落とさなければなりませんが、インディ500ではバンクといってカーブの外側が高くなっているため、スピードを落とさずに走れます。ただし、大阪には少なくともF1レースができるようなサーキットは思いつかないです。開催するとしたら、大阪・関西万博の会場跡地の夢洲などが候補になるのでしょうかね。
F1は国際自動車連盟(FIA)の主催で開催収益を吸い上げますから、極端な話として開催地はチケットの売上額だけが頼りです。このため、「開催する」と手を挙げるのは簡単ですが、誘致して成功させるにはかなりハードルが高いといえます。確かに経済効果は非常に大きいですが、自治体としては儲からず赤字になる恐れもあります。
今後、「また、そんなことにお金を使うのか!」という批判を浴びるなどして、誘致構想が潰れていく可能性も50%以上あるのではないかと思っています。ですから、実現する確率はまだ数%だと、私は見ています。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)