【久田将義さん】裏社会、アングラ、ゴシップ、政治経済まで……、紐解いて俯瞰して見えてくる真実を伝えたい

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『スルミ presents トップジャム』は、ビジネスのトップシーンで活躍する方や気になる時事問題を読み解くスペシャリストを迎えてお話を伺っていく番組です。

2025年初回となる1月2日放送のゲストには、ニュースサイト「TABLO(タブロ)」の編集長・久田将義さんがご登場です。
今回は、「噂のワイドショー」を愛聴してきたという石塚さんたっての希望でご出演が実現! 久田さんの「ジャーナリズム」には、いったいどんな思いが込められているのでしょうか。

【久田将義さん】裏社会、アングラ、ゴシップ、政治経済まで……、紐解いて俯瞰して見えてくる真実を伝えたい

福田:まずはプロフィールをご紹介しましょう。久田将義さんは、『実話ナックルズ』編集長を経て、月刊『選択』、『週刊朝日』編集部に在籍。現在はニュースサイトTABLOを運営。最新の著書に、『特殊詐欺と連続強盗 変異する組織と手口』があります。
この収録自体は2024年なんですけど、久田さん2024年はどんな年でしたか?

久田:『特殊詐欺と連続強盗〜』の書き下ろしに関わって疲弊しましたね。エネルギー使い果たしちゃうような感じです。

福田:特殊詐欺と連続強盗みたいな裏社会に近いところにいらっしゃると思うんですけれども、この取材もまた大変だったんじゃないですか。

久田:まずネタ元を探すのが大変です。今、各局が受け子みたいな一番末端の子たちが逮捕されてるのを取材してるのを見るんですけど、元々、大元っていうのはもう20年ぐらい前からのオレオレ詐欺が発端なので、まずそこの大元を取材先としてつかまえないと。
僕そういうのって歴史的に見ていくんですよ、いろんな犯罪とか。それで元々が何なのかっていうのを把握して俯瞰して見ていくような取材のスタイル、って言うとかっこつけすぎなんですけど、まずそこを捕まえるのは大変でした。20年前に知り合った人間の人脈で取材をしていきました。

【久田将義さん】裏社会、アングラ、ゴシップ、政治経済まで……、紐解いて俯瞰して見えてくる真実を伝えたい

石塚:特殊詐欺の人と、久田さんがずっと取材されてるような反社の方たちっていうのは、また別モノなんですかですね。

久田:今の場合は微妙です。2011年に暴力団排除条例というのが全国に施行されて、いわゆる「半グレ」と言われてる人たちが「準暴力団」になったんですけれども、すごい微妙な言い方じゃないですか、「暴力団」なのか「準」なのか。一体、この準暴力団て一般人なのかどうなのかっていう判断がつかないまま、ていう感じなんですよね。自分の中では今の段階では境界線上にある、ほぼ同じような人たち、と受け取っているんですけどね。

石塚:実話ナックルズって、どちらかというとアンダーグラウンド的な記事がすごく多いじゃないですか。かたや、『週刊女性』とかって芸能界のスキャンダルとか政界のスキャンダルとかだと思うんですけど、あえてそういったアンダーグラウンドの方に行かれた理由とかってあるんですか。

久田:選択出版にいたときは政治経済ばっかりでしたけど、アンダーグラウンドに行ったっていうのは、教科書に載らない歴史をちゃんと取り上げるべきじゃないのかなみたいなのがずっとあったからです。そこにもちゃんとした真実があると思ってるので、メジャーなニュースの裏側の真実を取り上げた方が役割としていいんじゃないのかなっていう心構えですかね。

【久田将義さん】裏社会、アングラ、ゴシップ、政治経済まで……、紐解いて俯瞰して見えてくる真実を伝えたい

福田:最近、特殊詐欺とかっていうのが身近になりすぎてるといいますか。そのあたり何か変化があるのかなとか思ったりするんですが、いかがですか。

久田: 11年の暴排条例で、反社が通帳も作れなくなったりETCカードも作れなくなった。本来、オレオレ詐欺は彼らのシノギではなかったんですよ。でも食えなくなったからもう手を出そうと。仁義もへったくれもないみたいな感じで手を出して広がっていったっていう背景があります。
2003年ぐらいに多分ピークを迎えて、そこからだんだん特殊詐欺に移っていって、アポ電強盗とかもあったりしたんですけど。あの辺からいわゆる準暴力団か、あるいは準暴力団の知り合いみたいな感じの人間が発想して特殊詐欺みたいなやっていったのは、間違いなく旧TwitterとXの影響が間違いなく大きいのと、10年ぐらい前に開発されたテレグラム。今シグナルを使ってますけど、この普及がめちゃめちゃデカいと思いますね。犯罪に踏み込むハードルが低くなったんじゃないかなっていうのは言えることだと思うんですけどね。

【久田将義さん】裏社会、アングラ、ゴシップ、政治経済まで……、紐解いて俯瞰して見えてくる真実を伝えたい

石塚:闇バイトをしてる子って、本当なんでもない若い子じゃないですか。私から見ると、普通の常識がある人だったら絶対にやらないことをやってしまう馬鹿なのかなと思うんですけど、一方で今までそういったことって全て反社の人がやっていて、私たちの方には一切こなかったものが、一般人にまで闇バイトっていうものが普及してきてみんな手軽にやってしまってるっていうこの現状をどう見られてるかなと。

久田:本当に馬鹿だと思います。その20年前、オレオレ詐欺やってた連中は悪いんですけど、本当にアウトローなので、アウトローなりの計算をするんですよね。強盗って「たたき」っていうんですけど、たたきはやるけど、いわゆる強盗殺人までやらないよねっていうのがあるんです。
あと、闇バイトって言葉もよくないですね、バイトじゃなくて犯罪ですから。必ず捕まりますので。ルフィ事件がすごいって言われてますけど、オレオレ詐欺をやってた元祖の連中、本当にアウトローの連中なんかは小馬鹿にしてます。だってトップから末端の人、全員捕まってるじゃないですか。犯罪としては、っていうのは変な言い方なんですけど、大失敗してるわけですよ。
本当に馬鹿な人間が、闇バイトって言葉で大学生もどきみたいな人が、狛江の事件とか横浜事件とか下限知らない人間がやってしまって、罪の重さはわかってないと思います。

福田: 闇バイトに参加してしまう人とかって、知らずに入ってしまう人もいるわけじゃないですか。巻き込まれないためにはどうしたらいいんですかね。

久田:やってる人間たちっていうのは実行犯で20歳とか21とかじゃないですか。だいたい同じ動機なんですけど、スマホの住民みたいな、Xチェックしないと気が済まないっていう子たちが多いと思います。
それは大きな見方しちゃえば、バブル以降のデフレ型の不況が成せる技じゃないのって僕は思ったりもします。不況だけのせいではないんですけど、そういう何か大きな要因はあるんじゃないかなと思いますし。
巻き込まれちゃいけないのは、だいたい副業で30万儲かりますとかサラリーマンの1ヶ月分とか絶対あるはずない、あとホワイト案件とか。それも麻痺しているのかなっていう気はするんですけどね。

福田:そんな中で様々なご経験を経てニュースサイトのTABLOを運営されているわけですけれども、そのTABLOの中ではどういう理念を持って報じられてるんですか。

久田:昔からですけど、偉そうな人はだいたい嫌いで。突き詰めると、権威的な人が嫌いってことなんですけどね。でも別に嫌いだから嫌いって書くわけじゃなくて、嫌いだからちょっとよく見てみようよ、ってコンセプトなんですけれども。本当に偉い人ってあんまり偉そうにしないじゃないですか。なのでアンテナを張って、こういう人なんだなとかこういう情報があるんだなっていうことを知ってほしいなっていうようなコンセプトですかね。

番組情報

スルミ presents トップジャム

毎週木曜日21:00-21:30

番組HP

フリーアナウンサー・福田典子が自身初のレギュラーラジオパーソナリティに挑戦!

「ビジネスの“トップ”が、ラジオで“ジャム”る(トークセッションする)番組」という意味が込められており、社会に新たな風を吹き込むビジネスシーンを紹介していきます。

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