セブン-イレブン・ジャパンは、2月7日、MLB(メジャーリーグ機構)とのパートナーシップ契約締結の記者発表会を東京都内で開いた。会場には日米で野球殿堂入りしたイチロー氏がスペシャルゲストとして登場し、今シーズン、メジャーリーグで活躍する日本人選手への期待や殿堂入りが決まってからの心境などを語った。
3月18日・19日に東京ドームで行われるドジャース×カブスの開幕戦についてイチロー氏は、「ワールドシリーズのチャンピオンであるドジャースを日本で見られる機会はまずない、今後もあるのだろうかという貴重な機会だ。日本のファンの皆さんに本物の真剣勝負のメジャーリーグの試合をぜひ楽しみにしてほしい」と述べた。
日本人選手で期待する選手には、ドジャースとマイナー契約を結んだ佐々木朗希投手の名前を挙げ、「僕が高校野球を熱心に見出した選手。その勝手な思い入れもあってすごく楽しみ。アメリカでプレーする前に日本でプレーするという特殊なケースだと思うので、そこも注目している」と話した。また、ドジャースの山本由伸投手は「オリックスの後輩」であること、カブスに所属する鈴木誠也選手についても、「広島時代、(自分と同じ)鈴木姓であり、背番号も51番」と話し、親近感を感じさせたほか、同じカブスの今永昇太投手とのWBCでの交流エピソードを紹介し、各選手の今シーズンの活躍に期待を寄せた。
日本で行われるMLBの開幕戦は、2019年のマリナーズ×アスレチックス戦以来6年ぶり。自身の引退試合となったこの試合を振り返ってイチロー氏は、「現役に未練がないのは、あれが理由。あの終わり方以上はないので。もう一度やりたい。という感じになれないのは、実はあんな最後をファンの方が作ってくれたから」と笑顔で話した。また、日本で行うMLBの試合について感想を求められると、「アメリカでの試合は結果を出すことが全てだが、日本での試合は、ファンの皆さんの熱い声援に日本人であることを自覚する場になっている」と述べ、日本開催ならではの特別な思いを熱く語った。
イチロー氏については、2025年1月に日米で相次いで野球殿堂入りを果たしたことが記憶に新しい。アメリカで満票に1票足りなかったことについてイチロー氏は、「僕にとっては完璧だった」と、独特の表現で喜びを表した。
「人間が不完全であることは分かっているけれど、常に完全を目指し(反省と挑戦を)繰り返していく存在である」という自身の哲学に重ね、改めてその学びがあったと話した。その一方で、「満票ではストーリーがない」とも述べ、投票しなかった記者には、「本当に自宅に招待したい。お酒を飲みたい。最近、僕、料理作るので、作りますよ!」と、改めて呼びかけた。
ちなみに、イチロー氏といえば、朝食にカレーを食べることが話題になった時期があるが、最近、ホテル暮らしが続くときは、朝食として専ら、「菓子パン3個」を食べているという。この日はメロンパン、ジャム&マーガリン、チョココロネの3つを食べたことを明かした。前の晩にセブン-イレブンで買って帰宅するのが日課になっていると話し、セブン‐イレブン・ジャパン50周年アンバサダーとしての務めも見事にこなした。
今回、セブン-イレブン・ジャパンは、MLBとのパートナーシップ契約を2027年までの複数年で結んだ。まずは東京で行われるMLB開幕戦チケットが50名に抽選で当たるプレゼントキャンペーンを3月1日から行うほか、続けて、自宅でのMLBのテレビ観戦を応援する揚げ物セットを販売、さらに、おにぎりやお寿司を購入することで、MLB開幕戦限定グッズがもらえるキャンペーンを行うことを発表している。大谷翔平選手をはじめとした数多くの日本出身選手が活躍し、より一層、関心が高まっているMLBへの応援熱を日本国内の消費拡大にも波及させたい思惑もありそうだ。
なお、ニッポン放送では、3月18日・19日に東京ドームで行われるMLB開幕シリーズを、完全実況生中継でお送りする。