龍角散・藤井隆太社長、『神田祭』神幸祭にて総代献饌への思い語る「薬祖神社で薬の神様に祈り、健康になるための努力を」

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江戸三大祭りの1つに数えられる『神田祭』が、5月8日(木)から5月15日(木)にかけて開催。5月10日(土)には、『神田祭』の中でもっとも盛大な神事『神幸祭(しんこうさい)』がおこなわれ、株式会社龍角散(以下、龍角散)の代表取締役社長・藤井隆太氏(神田明神 氏子総代/薬祖神奉賛会会長)が、行列を出迎えて供え物を捧げる儀式『総代献饌(そうだいけんせん)』を執りおこなった。

龍角散・藤井隆太社長、『神田祭』神幸祭にて総代献饌への思い語る「薬祖神社で薬の神様に祈り、健康になるための努力を」

東京・日本橋付近を巡る大行列

当日は、東京・日本橋や秋葉原中央通りを行列が練り歩く。お神輿や獅子などが次々と通り過ぎる中、その神々しい姿を一目見ようと、通路沿いには多くの人が集まった。

龍角散・藤井隆太社長、『神田祭』神幸祭にて総代献饌への思い語る「薬祖神社で薬の神様に祈り、健康になるための努力を」

薬祖神社付近でおこなわれた総代献饌の様子

日本橋にある薬祖神社付近の大通りでは、氏子総代である藤井氏が行列を迎え、総代献饌を執りおこなった。薬祖神社に祀られた薬の神様・少彦名命(すくなひこなのみこと)に、日本橋が薬の街として今以上に発展するようにと願い、最後は気合いの入った三三七拍子で締めた。

龍角散・藤井隆太社長、『神田祭』神幸祭にて総代献饌への思い語る「薬祖神社で薬の神様に祈り、健康になるための努力を」

行列に参加して街を練り歩く、藤井氏とゆるキャラたち

総代献饌のあとには、日本家庭薬協会各メーカーのゆるキャラやのぼりも集結し、日本の家庭薬をアピールした。

藤井隆太氏インタビュー

この日、薬祖神社前にて藤井氏がインタビューに応じた。日本の医療保険制度は非常に少ない個人負担で医療を受けることができるが、それゆえ制度に頼りすぎてしまうこともあり、そのことが医療費の上昇の一因にもなっている。日本家庭薬協会では、薬祖神社の遷座をきっかけに健康に対する意識を高めてもらい、自分自身で積極的に健康管理をする「セルフメディケーション」の大切さを伝えていきたいと考えている。

そうした願いを込めて総代献饌をおこなう中で藤井氏が感じていることや、セルフメディケーションの重要性などについて尋ねた。

龍角散・藤井隆太社長、『神田祭』神幸祭にて総代献饌への思い語る「薬祖神社で薬の神様に祈り、健康になるための努力を」

インタビューに応じる、龍角散の代表取締役社長・藤井隆太氏(神田明神 氏子総代/薬祖神奉賛会会長)

――2年に一度行われている総代献饌ですが、こちらを始めたきっかけは何でしょうか?

藤井氏:薬祖神は薬の神様なのですが、元々はビル屋上にあったものが福徳の森の一角に遷座したことで、皆さんに祈っていただけるようになりました。そうしたことを、神田祭を通じて皆さんにアピールしたいと考え、総代献饌をお願いしました。総代献饌を新しく始めるのというのは、行列が大混乱になってしまうため、本来は難しいんですよ。でも、薬祖神社の前ではなく大通りまで出ておこなうということで、何とか折り合いをつけました。

――総代献饌の特に見どころとなる部分はどの辺りでしょうか?

藤井氏:見どころは、お祓いですね。いつも神事のときに言われるのですが、「人間は暮らしているだけで、知らず知らずのうちに罪や穢れに染まり、過ちを犯します」と。それを悔い改めるために、お祓いを受けるということです。皆さんにも健康になって、お祓いをしていただければと思います。

龍角散・藤井隆太社長、『神田祭』神幸祭にて総代献饌への思い語る「薬祖神社で薬の神様に祈り、健康になるための努力を」

薬祖神社境内にて笑顔で写真撮影に応じる藤井氏

――日本家庭薬協会各メーカーのゆるキャラやのぼりも集結していますが、日本の家庭薬についてアピールしたいポイントはありますか?

藤井氏:家庭薬というのは、厳密な定義はありませんが、世代を超えて生き残っている日本の伝統薬で、日本人の生活に根ざした製品ですので、日本人の体によく合っています。健康保険があるため、すぐにお医者さんにかかるというのが一般的かもしれませんが、医療費が足りないため薬も不足してきています。その上、少子高齢化により医療現場が混んでしまうと、本当にお医者さんにかかりたい人がかかれなくなってしまいます。そのためには、今のうちに、「自分でできることは自分でやる」という意味の「セルフメディケーション」をおこない、お医者さんにかかるまでもなく家庭薬を使って、普段から病気にならないような努力をすることが大切です。そのことが、ひいては医療費を節約することになるので、皆さんにも頑張っていただきたいです。

――セルフメディケーションの大切さについて、改めてお聞かせいただけますか?

藤井氏:セルフメディケーションというのは、「何でもかんでも自分でやる」ということではございません。しかし、すぐにお医者さんに行ってしまうと、病院も混んでいますし、病院ですと強い薬を出さざるを得なくもなります。ですので、軽い症状であれば、薬局へ行って薬剤師さんや販売員の方に説明していただくのが良いです。もし重篤な症状の場合はお医者さんを勧めていただけますが、そうでない場合は症状に合った薬を勧めていただけますので、そうした薬を使って、重い病気にかからないようにするということが大事です。

――薬祖神社は医薬の神様として古くから知られていますが、総代献饌に込めた願いや、皆さんに伝えたい思いなどをお聞かせいただけますか?

藤井氏:薬の神様である少彦名命は、皆さんあまりご存知ないかもしれませんが、歴史のある神様です。ぜひ拝んでいただいて、健康になるよう努力していただけたら嬉しく思います。

薬の神様に力をもらいながら、セルフメディケーションによって自らの体を健康に保つ努力をしてもらえたらと語った藤井氏。自分自身や大切な人たちの健康を願うためにも、ぜひ一度薬祖神社を訪れ、お参りしてみてはいかがだろうか。

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