今月21日、小金井市で芸能活動をしていた20歳の女子大生がナイフで刺され、意識不明の重体となる事件が起きました。
事件発生当初、この被害者女性について「地下アイドル」として紹介していたテレビやラジオ、新聞や雑誌が非常に多かった。
しかし事件の内容が明るみになるにつれて、ニュース原稿から「地下アイドル」という言葉が消えていきました。
被害に遭われた20歳の女子大生は元々、女優としてフジテレビのネット配信ドラマに出演。
そのドラマの中で、アイドル役を演じ、その役名で5人組アイドルとしてCDを1枚発売した。
これが「地下アイドル」と報道されることになったきっかけと言われている。
この事件に関しては現在のストーカー規制法の対象にSNSが含まれていないことが問題だと指摘されています。
それにしても私は、この一連の事件で「地下アイドル」という言葉が、一般的に使われることに違和感を覚えました。
そこできょうのやじうま好奇心では、改めて「地下アイドルとは何か」考えていきます。
「地下アイドル」という言葉が生まれた、時代背景。
70年代私も芸能番組をやっていました。
アグネス・チャンさんだとか、山口百恵さんだとか、ピンクレディだとかが「アイドル」と呼ばれていたんでしょうけど、あまり「アイドル」という言葉自体、意味を持っていなかった。
大雑把に「若い子にキャーキャー言われる芸能人」そんな感じでした。
そして1985年、私も大好きなキョンキョンの楽曲「なんてったってアイドル」が発売された。
このあたりから、「アイドル」という言葉自体が注目されるようになった。
さらに、この曲が発売された1985年、「おニャン子クラブ」がデビュー。
その後、大人数のアイドルグループが増えていき、テレビ局、そしてラジオ局、いたるところ「アイドル」だらけになっていったわけです。
もう石を投げたらアイドルにあたる!そんな状態だった。
しかし徐々に「アイドル好き=ヲタク」という悪いイメージが広がっていきました。
またテレビの音楽番組や、オールスター水泳大会などの番組が次々と終了してテレビでアイドルが活躍する場所が、どんどん減っていった。
そこで、アイドルを目指す女の子たちは、当時バンドブームでたくさん出来た小さいライブハウスで、芸能活動を行うようになっていったそうなんです。
その時、よく使用されていたライブハウスが地下にあったことから「地下アイドル」という言葉が生まれたと、まことしやかに言われています。これには諸説あるようですけどね。
そして「地下アイドル」は、全国に何人くらい活動しているのか?
見当もつきませんが、2014年、とあるアイドル雑誌が調べたところ、地下アイドルとしてライブハウスなどに出演している女の子がおよそ2,000人。
動画やブログ、Twitterなどで「地下アイドル」のカテゴリーで登録している女の子がおよそ3,500人。
合計でおよそ5,500人が「地下アイドル」という計算になる。
またAKB48やモーニング娘など芸能事務所に所属している女性アイドルはおよそ2,000人。
さらに地方などで活躍するご当地アイドルもおよそ2000人。
女性のメジャーアイドル、そして地下アイドル合わせると、日本中に、およそ1万人いると言われています。
こんなにいたんだ「地下アイドル」!?お解り、いただけましたか?
5月30日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より