黒船襲来!かき氷ブームの謎 【ひでたけのやじうま好奇心】

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さぁ、かき氷シーズンがいよいよ到来です。暑いニッポンで、ここ数年ブームなのが、かき氷。

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【画像】マンゴーチーズソルビン

このブームの中、きのう、「かき氷界の黒船」とも言える韓国の超人気店が東京・原宿にオープンしました。
お店の名前は、「ソルビン原宿」。
初日の6月30日は何と4時間ほどの大行列!!「ソルビン」というのは、「雪氷」という意味で、その名の通り、パウダースノーのような、ふんわりとしたミルクかき氷が自慢のお店。

2013年に韓国・釜山にオープンして以来、爆発的なヒット。わずか3年で韓国国内に、およそ500店舗を展開するほど、急成長していまして、中国や、タイ、そして、東京にも進出。

旅行会社「エイチ・アイ・エス」が選んだ「本場で食べたい世界の絶品スイーツランキング」で「世界一」に輝くなど、ソルビンは、世界中から注目される、かき氷のお店なんです。
世界一と言われるかき氷がどんなものか?日本で受け入れられるのか?私、取材に行ってきました!!

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原宿駅から徒歩1分程の場所にある「ソルビン原宿」。
店内に入ると、まず目に飛び込むのが、ガラスケースに陳列されている、鮮やかな、かき氷の見本。
マンゴーや、イチゴ、チョコレートが氷の上にてんこ盛り。まるで、パフェです。
来週の水曜日(7月6日)までの限定商品「生いちごソルビン」は、生のイチゴを3分の2パックほど使うそうです。贅沢ですよね。お値段は税込み1,400円。

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【画像】生いちごソルビン

私が試食をさせてもらったのは、ソルビンの看板メニュー「きな粉餅ソルビン」(税込み850円)。
パウダースノーのような、ふわふわのミルクかき氷の上に、大量のきな粉と、パリパリのロースとアーモンドと、1cm角にも満たない小さなお餅がトッピングされた、日本人にも受けそうな、かき氷です。山梨の信玄餅がふわふわのかき氷に乗っているようなイメージです。

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【画像】きな粉餅ソルビン

最大の特徴は、お粉のパウダースノーのような氷。作り方は教えてくれませんでしたが、限りなく氷を粉末状にしています。
不思議な事に、食べても、頭がキーンとなりませんでした。その為、韓国では真冬でもかき氷が売れるそうです。また、時間が経っても、ほとんど溶けませんでした。
お店の関係者の方によりますと、雪でも凍結した状態のものよりも、パウダースノーの方が溶けづらいのと同じように、ソルビンのかき氷も溶けづらいそうです。

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なぜ、韓国で、きな粉餅のような和風の素材のかき氷がヒットしたのか?実はヒントは日本にあったんです。

韓国では、お餅、きな粉、胡麻、芋、あずきを使った菓子はお年寄りが食べるものとして扱われていたそうです。
しかし、ソルビン創業者のチョン・ソンヒさんが日本に留学していた時に衝撃を受けたのが、和菓子の進化。
伝統的な和菓子が若者にも受け入れられている様子を見て、「きな粉もちのような昔ながらのお菓子」と、「ふわふわのかき氷」のような新しいものをミックスさせる事を思いついたそうです。
伝統的なものとモダンなものを組み合わせた結果、これまでにない新しい食感を生み出して、老若男女に親しまれる新感覚デザートとして韓国で一大ブームを巻き起こしたという事です。

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「ソルビン原宿」。オープンしたばかりなので、しばらくは行列が続くかもしれませんが、きな粉や、あずきといった中高年の方にも馴染みの深い味になっていますので、3世代で訪れても楽しめるかもしれません。

去年は台湾のかき氷店「アイスモンスター」が明治神宮前に出来て、大行列が出来ましたが、なぜ、今、かき氷、特にアジアのものがブームなのか?

フードジャーナリストの池田絵里(いけだ・えり)さんによりますと、アジア系のかき氷ブームに一役買っているのが、あのふわふわ感。日本では以前からふんわり口どけの良い食感が人気で、一時期ロールケーキが大ヒットしました。
今、ふわふわ食感に該当するのが、韓国や台湾のかき氷。これまでの日本のかき氷の食感とは、全く違うことからも新鮮な印象で受けたようです。

気温が32度以上になると、アイスクリームから一気に氷が売れ出すと言いますが、亜熱帯化するニッポン。
これからのシーズンは、かき氷が食べたくなる暑さが続くかもしれません。以上、やじうま好奇心でした。

7月1日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

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