「ジューンブライド」だけじゃありません。6月は実は全国的に「修学旅行シーズン」なのだそうです。
というのも、やっぱり梅雨ですから、どこのホテルや旅館も、閑散期。普段より宿泊代をお安く設定していますから、学校側にすれば、旅行代が安くあがるというワケ!
そこで今日は、ちょっと意外な、イマドキの「修学旅行事情」を、アレコレとご紹介しましょう。
まず… 修学旅行の行き先として、人気がある場所はどこでしょうか。
「Jタウンネット」という「ご当地情報サイト」が行なった2014年度の調査によりますと…3位は、「九州・沖縄」で、全体の16.5%。
中国、四国地方の中学は、たいてい、東ではなく、南に向かいます。別府などの温泉地も大人気なんだそうですが、生徒よりも先生の好みじゃないか?という声も一部では挙がっているようです。
2位は「東京」で全体の20.1%。「関東」全体では23.3%になります。
東京タワー、パンダがいる上野動物園、ちょいと足を伸ばして日光東照宮などが人気ですが、昔に比べると、「花の東京」の威光も若干薄れがちのようです。
じゃあ、1位は? というと… なんと、ダントツで「関西」、35.0%!最近の中学・高校は、歴史学習に力を入れていますので、神社仏閣の多い「京都・奈良」が強い!
さらに、2001年に開園した「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の人気がスゴイ!
京都・奈良だけではなく、USJを修学旅行に組み合わせることによって「なんだよ~~お寺巡りばっかりじゃツマんね~よ~」という生徒の声を封じることができる…という寸法なんです。
… とまぁ、こうしてみると、修学旅行っていうのは、意外と「自由裁量」で、どこでも好きな場所に行けるかのように思えるんですが…。
実は、各自治体によっては、意外と厳しい「ルール」が設けられているんです。
たとえば川崎市ですと、教育委員会によって、こんな感じのルールが定められています。
「中学生は2泊3日、費用は約6万3000円とすべし!」
「旅行先は、京都・奈良とすべし!」
要するに、川崎市の公立中学に通う生徒たちは、なぜかみ~んな「京都・奈良」に行っているんです!
ちょっと気の毒なのは、北海道のケース。
財団法人日本修学旅行協会発行「教育旅行白書2009年版」によりますと…北海道にある中学校の「修学旅行の行き先」は、なんと、全体の約半数の48.4%が「北海道」!
この意味、分かりますか?つまり、北海道に住んでいながらにして、修学旅行先も北海道… という生徒が非常に多いんです。
まぁ私がこんなことを言うのもなんですが、せっかくの修学旅行ですよ?
みんな、せめて津軽海峡くらいは、渡りたいんじゃないですかねぇ?
まぁ、「北海道はでっかいどう」で、北海道そのものが広いには広いんですけどね。
逆に、うらやましい学校もあります。
なんと… 「修学旅行が、すべてタダ!」という町があるんです。
それは「日本でいちばん人口の少ない町」(約1,000人)として知られる、山梨県の早川町です。
ここでは、町内の小中学校の修学旅行費は、「タダ」!ちなみに、普段の給食費も「タダ」!学校で使う教材も全て「タダ」! もう、ぜんぶ「タダ」!
これも、人口の流出対策と少子化対策の一環なんです。
さて、修学旅行のありかたとしてユニークなのは「秋田県」のケース。
秋田県では、修学旅行に出かけている生徒たちの様子が、なんと…「地元のテレビCM」で紹介されるんです!
たとえば、こんな感じです。
「○○小学校修学旅行団は全員元気に○○遊園地で遊園中です。ご安心下さい。」
「日程一日目を終えた、○○中学校の皆さん。現在は全員、東京ドームでナイターを観戦中です。」
「○○高校修学旅行団は、全ての日程を終えて、無事、帰路に着きました。」
秋田県で、こういう「修学旅行情報CM」の放映が始まったのは、今から45年以上前のこと。
1969年頃、「初めて外泊する子供の安否を知りたい」という親からの要望をきっかけとして、秋田テレビが放映を開始したのがきっかけと言われています。
そして現在でも、秋田テレビと秋田放送の2局が、「修学旅行情報CM」の放映を続けているんです。
ABS秋田放送サイトより
もちろん、ちゃんとスポンサーもついてまして…各学区にある老舗のスーパーや個人商店さんがスポンサーをかって出るんだそうですよ。
なんだか、あったかい話じゃないですか。
最後に、「いかにもイマドキならでは」という修学旅行事情をご紹介しましょう。
いままさに、全国の小学校の修学旅行直前。
学校側から父兄に向けまして、こんな「通達」がおこなわれるケースが激増しているのだそうです。
「男女間で間違いが起こらないよう、家庭でも目を光らせてほしい!」
SNSのせいか、おマセな小学生が増えているということでしょうか。これも時代といえば時代ですよね!
6月29日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より