この夏休み、海外旅行に出かける方もいらっしゃると思いますが、その際に“知っておくと戸惑わない”“むしろ得をする”ルールや意外なサービスについて、まとめてお話したいと思います。
まずは、海外旅行の楽しみと言えば機内食。
“ビーフorチキン?”一辺倒ではなくて、今や様々な種類の「機内特別食」が事前にホームページや電話で申し込めます。
たとえば子供用は細かく食事が分かれていまして…
生後0~8か月までの赤ちゃんを対象とした「離乳食」
生後9か月~2歳未満までの「幼児食」
2歳以上12歳未満のお子さまを対象とした「チャイルドミール」となります。
大人向けは。
胃の負担が少なく健康に気を配っている人のための「消化のよい食事」
小麦・ライ麦などを原材料に使用していない「低グルテンミール」
コレステロールを制限しているしている人のための「低脂肪ミール」
魚・シーフードの「シーフードミール」や、フルーツのみ「フルーツミール」など、実に細かい特別食が用意されています。
ただしJALなどは、“ダイエットのためというのはなくて、病気や医者のススメで制限されている人のため“としていますから、安易に特別食を選ぶことはやめた置いた方がよさそうです。
それから、宗教で制限がある人のために「ヒンズー教ミール」「イスラム教ミール」「ジャイナ教ミール」といった特別食も10種類ほど用意されています。
では“特別食はあまり関係ないわ”という人のために、いまやエコノミーでも機内食は大変な進化を遂げている、という話を。
JALもANAも、自分が乗る便の機内食を、事前にホームページで確認できるのをご存知でしょうか?
たとえばJALで、
成田からパリへ行く便は「鶏のレモンクリームソースor豚の生姜焼き」
シンガポール便だったら、「鶏のレモンクリームソースor塩おでん」
NYから成田への帰りは「ポークカツカレーor鶏照焼き」
単純な「ビーフorチキン」ではなく、手の込んだ美味しそうなメニューです。
こうしたメニューをあらかじめ調べることで、出発前の成田や羽田の飲食店で同じようなかぶったメニューを食べないという対策を取ることも出来ます。
またアメリカやヨーロッパの長距離路線の2食目は、“有名店とのコラボ食”が食べられます。
この夏は、「AIRモスバーガー」
陸のモスバーガーには売っていないバージョンでして、機内でお客さんが、バンズとパテとレタスなどの野菜を自分で重ね合わせる楽しみもあります。
あらかじめハンバーガーの完成形を作って機内に載せるということではないので、“べチャッとしない”という工夫にもなっているのです。
玄米みそと胡麻のソースで和風テイストのJALオリジナルメニュー。
【対象路線:成田発シカゴ、ボストン、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンディエゴ、ダラス、バンクーバー、フランクフルト、ヘルシンキ、パリ、シドニー線 / 羽田発ロンドン、パリ線 / 関西発ロサンゼルス線】
JALではこれまでにも「大勝軒のつけめん」、「吉野家の牛丼」なども機内で提供。
昔こそ機内食は自前の料理工場で全部作ってきましたが、今はそんな時代ではないゆえに、“美味しい店の美味しいものを取り入れよう”と積極的に『コラボ機内食』を導入。これがウケています。
さあ、機内食をチェックしたらいよいよ出発。
空港での「機内持ち込み手荷物チェック」が出国の関門として待ち構えています。
飛行機内の自分の席まで持っていく「持ち込み手荷物」にはいろんな制限があってややこしく感じますが、「持ち込めないもの」と「持ち込めるけど制限があるもの」の2つに考えるとわかりやすいです。
持ち込めないものは「はさみ」「ゴルフクラブ・竹刀・サーフボードなど長いもの」「日用品・スポーツ用のスプレー」などです。
また液体物の持ち込みは制限されています。
歯磨き粉や化粧品などの液体物は、液体物は100ml以下の容器に入っていないとダメです。
たとえば200ml入りの容器に半分しか入っていないとしても、200mlの容器なので没収されます。
そしてそれらを、たてよこ合計40㎝以下の透明の袋、たとえばジップロックのような袋に入れて、1人1袋のみ持ち込めます。
「液体物」の基準はかなり厳しくて、水分を含むものはだいたい液体物。
ヘアワックスやマスカラといった化粧品はもちろん、プリン・味噌・漬物・缶詰・練りわさび・こんにゃく、修正液も液体物です。
ただし、コンタクトの保存液や赤ちゃんのミルクや離乳食は袋に入れなくても持ち込めます。
ライターは、スーツケースに入れて預けるのは禁止。
ライターかマッチどちらか1個だけ機内持ち込みで持って行けます。
また飲み物は持ち込めません。
つい皆忘れてしまうのか、出国手続きの際に、ペットボトルを捨てるゴミ箱がいっぱいになっているのを目にします。
ただし出国手続き後に、免税店や自販機で買ったものであれば持ち込めます。
さあ、そして楽しい海外旅行から帰国した際気が付くのが、財布の中でジャラジャラと幅を利かせる外貨のコイン。
外国硬貨はそもそも銀行でも両替所でも両替が出来ない。余った外貨は困りもの、というのがこれまでの常識でした。
調査によりますと、海外旅行経験者の9割が「外貨が余ったことがある」経験を持ち、平均18,000円相当の外貨を「そのまま持ち帰って保管」している。
結果、「次の海外旅行のときまで取っておこう」と、「持ち帰って保管」している余った外貨は、「同じ国に行く機会がなかった」「どこに保管したか忘れてしまった」という理由で今も自宅等のどこかに眠り続けています。
日本人海外旅行者1,650万人、その市場規模は日本国内だけでも年間3,500億円、世界規模では10兆円とも推定され、これまで見過ごされてきた大きな市場と考えられます。
その余った外貨を両替できる画期的な機械が、まさに先月7月末、成田空港第1旅客ターミナルに1台設置されました。
「トラベラーズボックス」という名前の機械で、使い切れなかったドル、ユーロ、人民元を入れると、電子マネーやギフトコード、クーポンなどにその場で変換が可能です。
日本へ旅行に来た外国人旅行者の利用も考えて、余った日本円を入れることも出来ます。
外貨を入れてそのまま日本円が出てこないのは、「両替は両替の許可を受けた所じゃないと出来ない」というルールのためで、そのかわりに電子マネーなどになるという仕組み。
提携しているポイント会社は、「スカイプ」や「ペイパル」などで、今後は日本人になじみのある、“あの”大手ポイント会社に交換できるように改善されていく予定だということです。
この外貨を電子マネーに交換する機械は、もう1社、「ポケットチェンジ」という会社が間もなく空港に導入を進めていて、この会社のポイント交換では「楽天エディ」「アマゾンギフト券」「ラインギフトコード」などが使えるようになります。
このサービスはまだ始まったばかりですが、今後一気に広がって定着していくでしょう。
「機内食」「機内持ち込み」「余った外貨の交換」
より海外旅行を楽しむために、あらかじめ知っているとちょっと便利な情報でした。
8月9日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より